ダンジョンの入り口と色
学園から歩いて30分ほど経つと、今回の課題試験の会場であるダンジョン、ヴィシュヘルに着いた。
ヴィシュヘルの入り口は、ぱっと見洞穴のようになっている。
先生は全員が居ることを確認すると、すぐに最終説明を始めた。
「全員居るようだし、最終説明をはじめるぞ。これから、課題試験を始める。制限時間は、今から12時間だ。どこまでの階層まで到達したのかを確認するために、各階層の入り口にスタンプを置いておいた。今からグループリーダーにスタンプカード配るから、必ずスタンプを押して置くように。それと、スタンプカードと一緒に上級マナポーションを配るから。それじゃあ来てくれ」
そう言われて、各グループのリーダーは、スタンプカードと上級マナポーションを、先生の下に取りに行った。
俺たちのグループのリーダーはエイゼだ。
エイゼは、人数分の上級マナポーションが入ったかごを持ってきた。
「それじゃあ配るから、一人ずつ来て」
エイゼにそう言われた俺たちは、上級マナポーションをエイゼから受け取った。
「これが上級マナポーションか...。始めて見たな」
「そうだね、私も始めて見たよ。こんな色なんだ」
リヤはそう言って、上級マナポーションが入っている瓶を覗き込んだ。
リヤが言っている通り、俺もこんな色だとは思わなかった。
マナポーションは、飲まないと効果かが分からない。
そのため、初級、中級、上級によって色が変わる。
初級は黄緑色。
中級はピンク色。
上級の色は青色だ。
初級と中級のマナポーションは実物を見たときがあったが、上級は青色と聞いただけだから実際の色は知らなかったため見てみたかったのだ。
上級マナポーションの色は、もはや黒なのかとも思ってしまうほどの深い青色だった。
このまま見続けていると飲み込まれしまいそうなほどだった。
その後、全員に上級マナポーションが行き渡ったあと、最後に先生から忠告と開始の合図がされた。
「全員に行き渡ったようだな。それじゃあ、最後に言っておくぞ。課題試験ということもあり、点数を意識するのは分かるが、絶対に無茶だけはしないでくれ。一応何人かの先生で見ておくが、助けられないこともあるかもしれないから覚悟だけしてくれ。それでは、これから課題試験を始める。幸運を祈っている」
先生の宣言を合図とし、各グループがダンジョンに入っていく。
「よし、じゃあ俺たちも行くぞ!」
「「おおーー!!」」
俺たちは結束を固め、ダンジョンの入り口をくぐった。
どうもMontyです。
今回も、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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