マナポーションと考察当日
『マナポーション』とは、使用者のマナを回復する液状の薬のようなものだ。
基本は瓶に詰められおり、マナを回復するだけあってとても高価な代物だ。
マナポーションには3種類あり、初級、中級、上級の3つだ。
この3つは、それぞれ使用した時の回復が違ってくる。
初級マナポーションは、使用者の最大マナ量の約3割を回復させる。
中級マナポーションは、使用者の最大マナ量の約半分を回復させる。
上級マナポーションは、使用者の最大マナ量と同量、つまり飲んだだけで最大まで回復するのだ。
今回学園から支給されるのは上級マナポーションだ。
上級マナポーションは、その回復量のために中級マナポーションの倍近い値段になる。
さらに、作れる人も限られているので数もあまりない。
それを1学年60人分を集めるとは、さすが国家直属なだけある。
そんな上級マナポーションが配布されると知って、クラス中の生徒が驚き声をあげた。
俺もこんな対応がされるとは思ってもいなかった。
「まじかよ。上級マナポーションが貰えるって、この学園神すぎるだろ」
「た、たしかに。私もマナポーションが配られるとは思っていたけれど、まさか上級とは」
エイゼも、このことに対し驚いているようだった。
「まあ、こんなことになるのは予想がついていたが、まさかここまで驚くとはな。とりあえず、お前たちが気にしていたマナについての問題は解消されたはずだ。だが、無駄遣いすると後で困るから、使用するタイミングはよく考えるんだぞ」
ダストル先生は俺たちに注意してくれたが、この空気の中、まともに聞いている生徒はほとんどいなかった。
それから、課題試験当日に向けて練習を何度も行なった。
課題試験は期末考査最終日に行われるので、その前に筆記試験と魔法実技もある。
俺は魔法実技の対策として、放課後に毎日練習していた。
筆記に関しては、エフに教えていると勝手に覚えていった。
そして、期末考査当日。
初日には筆記試験が行われた。
エフに教えていたため、基本的な問題はミスなく解けた。
だが、今回は中間考査と違い応用問題が多く、点数は前回とさほど変わらない気がしている。
2日目には魔法実技が行われた。
試験内容は、中間考査と変わらず初級魔法をどこまで遠くの的に当てられるかというものだった。
これに関しては毎日練習していたため、中間考査よりも遠くの的に当てることができた。
そして最終日。
俺たちは、今回挑むダンジョン、ヴィシュヘルに向かって学園を出発した。
どうもMontyです。
今回も、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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