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暴力と練習結果

「やった!当たったよ!ありがとう、エイゼちゃん!」


エイゼの筋力増加の魔法、ストレングスアップにより、見事に矢を的に命中させたリヤはとても喜んでいた。


その喜びようはすごく、エイゼに抱きついてしまうほどだった。


「く、苦しいです。でも、よかったですね!」


「うん!」


外から見ていた俺は、その光景を見ながら微笑んでいた。


ブンッ!


微笑んでいた俺の目の前に、ケルフィンの大剣が振り下ろされた。


「ちょっ!なにしてんだよ、ケルフィン」


「いや、女子が戯れているところを見て笑っていたからつい」


「ついって。だったらケルフィンも混ざって来いよ。お前も女子だろ」


「なぜそうなる。というか、俺のことを女と言ってくれる男は久し振りに見たな」


「いや、どう見ても女だろ。正直言うと、大人と言われても信じるレベルだぞ」


俺はそう言うと、ケルフィンの体を見た。


ケルフィンの体は、俺と同じぐらい身長が高く、胸も大きく、がたいの良さに加えいい感じの肉つきで、完全に大人の女性だ。


ついつい眺め過ぎていると、ケルフィンが大剣を左に持ち、空いた右手で俺の頬を叩いてきた。


「この破廉恥な男め」


「すいませんでした」


流石に今のは俺に非があるため、しっかり謝っておいた。


その後は、剣の持ち方や振り方を教えてもらい、ある程度は使えるようになった。


エイゼたちの方も終わったようで、一度みんなの現状を確認することにした。


俺たち前衛は、ケルフィンの大剣による火力の高い攻撃と、それに合わせて俺が確実に攻撃を当てていく作戦にすることにした。


中陣のリヤはさっき見たのと同じで、リヤのストレングスアップを付与してもらってから、俺たちが処理しきれなさそうな敵を処理する立ち回りだ。


エイゼとリーザの後陣魔道士組は、エイゼが支援魔法と攻撃魔法、リーザが攻撃魔法中心で余裕があれば回復魔法も担当する事になっている。


エイゼはマナにかなり余裕があるため、序盤のザコ的集団には超級魔法で一掃してくれるらしい。


「とりあえずはこれで問題ないだろうな。何か提案とかがあったら言ってくれるか?」


「私は大丈夫よ」


「私たちも、特に問題無いですよ」


俺たちが立てた立ち回りは、あくまで基本的な階層での方法だ。


もし、フロアボスに挑む事となったらどうなるかはわからない。


下手をすれば、前衛の俺とケルフィンがやられたらパーティーが崩壊するかもしれない。


リヤなんて距離を詰められたら何もできないだろう。


まあ、いくら考えてもどうにもならないことはあるし、その時はその時でどうにかするか。




今回も見ていただきありがとうございます。

この話で、天才と平凡の魔道学園生活が50話目を迎えることができました。

途中から毎日投稿を始め、時間がなく急いで書いてしまった話もありましたが、見ていただきとてもありがたいです。

これからも頑張って毎日投稿投稿していくので、よろしくお願いします!

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