弓矢と筋力増加
俺たちは練習用の武器をそれぞれ準備すると、実践練習を始めた。
俺はエイゼとのエンチャントのコンビ技かあるため近接武器を使うことにしたが、実際は初心者なので、ケルフィンに教えてもらうことにした。
「ケルフィン、ちょっといいか?」
「どうした、ラクト?」
「いや、片手剣の使い方について教えて欲しくて。俺、実は剣を使っての戦闘は初めてなんだ」
「なるほど、そういうことなら任された」
「ありがとう、ケルフィン」
俺はそういうと、ケルフィンから片手剣の使い方を教わった。
俺が教わっている間に、前衛以外の3人も練習を始めていた。
「そういえば、リヤさんって弓矢を使ったことってあるんですか?」
「いや、使った事はないんだけど。他のみんなは適役があるから、私は誰もやらなそうな弓矢でいいかなーって」
「そうなんだ。じゃあ、試しにあの的に向かって弓矢を打ってみて」
エイゼはそう言って、少し離れたところにある的を指差した。
リヤはエイゼに言われた的を目掛けて、弓を引いて狙って打った。
しかし、矢は的に当たるどころか届いてすらいなかった。
的までの距離は30メートルほどしかなく、私は普通に届くと思っていたが、まさか届かないとは。
これは、少し手を加える必要があるかもしれないわね。
「ごめんね、エイゼちゃん。私、力が無くてこれくらいしか飛ばせないや」
「気にしなくて大丈夫よ。私がリヤさんに筋力増加の魔法をかけて上げるから。多分それで届くようになるから」
「でも、魔法での攻撃もあるのに。マナ、足りなくなっちゃうじゃない?」
「気にしないで。マナなんて捨てるほどあるから」
「そう?ならいいんだけど」
どうやらリヤさんは納得してくれたみたいだ。
早速私は、筋力増加の魔法をリヤさんにかけることにした。
【ストレングスアップ】
私が筋力増加の魔法、ストレングスアップを発動すると、リヤさんの周りをオーラが包んだ。
このオーラが切れると、魔法の効果も切れるよになっている。
魔法の効果がどのくらいなのかわからないので、リヤさんを見てみた。
「なにこれ!すごい!体の奥から力が湧いてくる感じがするよ」
「どうやら成功したらしいわね。じゃあ、また打ってみて」
「うん、わかった。今度は絶対当ててみせるよ!」
そう言って、リヤさんは弓を引いた。
先ほどよりも引く速度が早くなっており、筋力が増加しているのが見て取れた。
リヤさんはそのまま、手を離し弓を放った。
放たれた弓は真っ直ぐ的に向かっていき、見事に的の真ん中に命中した。
どうもMontyです。
今回も、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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