態度と実技授業
エイゼに説明力で負けてしまったが、まだまだ伝えなければいけない事はあるので、3人への説明を続けた。
「その追加点数なんだけど、フロアボスの討伐以外にもあるらしいんだ」
「へー、そんなんですか?」
「このヴィシュヘルについて調べたとき、隠し部屋があるって書いてあったんだ」
「ああ、これに書いてあるやつか?」
ケルフィンが、俺がまとめた資料を取り出し、ある箇所を指差した。
「そう、それ。そこに書いてある通り、特定の階層には宝箱が隠されている隠し部屋があるらしいんだ」
「なるほどな。じゃあ、この宝を手に入れたら点数が増えるってことなんだな」
「そういうことだよ。とりあえずはこれだけの情報しかないけど、試験でかなり役に立つと思うんだ」
「そ、そうだね。ら、ラクトさんはすごいね。こ、こんなにいろいろ知ってて」
リーザは、俺が情報収集したことをほめてくれた。
「リーザちゃん、この人をほめちゃダメだよ。すぐに調子に乗っちゃうから」
最近、みんなで居るときの俺に対するエイゼの態度が少し冷たい気がするのは気のせいだろうか?
ガラガラ...
「お前ら、授業を始めるぞー」
俺たちが話していると、ダストル先生が教室に入ってきた。
どうやら、もう授業が始まる時間になっていたらしい。
「もう始まるみたいだから、私たちは席に戻るね」
「ま、またあとでね」
「じゃあな」
そういって、三人は自分たちの席のほうに向かっていった。
その後、授業が始まった。
授業中、俺はさっき気になっていたエイゼの態度について聞いてみることにした。
「エイゼ、ちょっといいか?」
「どうしたの、ラクト君。何か分からないとこでもあった?」
「いや、そういうわけじゃなんだけど」
「じゃあどうしたの?」
「いや、最近みんなで居るとき、俺に対する態度が冷たい気がしたから」
俺がそう言うと、エイゼは少し怒った感じで返答してきた。
「べ、別に何かあるって訳じゃないから気にしないで」
「あ、うん。分かった」
俺たちが話していると、授業が終わり、次の授業の準備を始めることにした。
次の授業は、課題試験での魔物討伐の際に必要となってくる、魔法攻撃、武器攻撃に関する実技授業だ。
そこではグループごとに別れ、それぞれが担当するものの練習をする。
俺たちは校庭に行き、グループごとに別れ授業を受け始めた。
どうもMontyです。
今回も、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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