個性と点数方式
次の日、俺はいつも通りの時間に学校に向かった。
教室に入ると、エイゼの机にリヤ、ケルフィン、リーザが集まっていた。
「おはよう、みんな」
「あ、おはよう。ラクト君」
「おはよう。ラクト」
「お、おはようございます。ラクトさん」
「お、おはよう。ラクト」
てか。挨拶一つでもみんなの個性が出てるな。
リヤは優しい感じで、ケルフィンはなんかちょっと弱気な男友達みたいな感じ。
リーザは人見知りのため、俺との挨拶一つでもかなり緊張している感じだ。
でも、呼び捨てという。
エイゼは、まあいつも通りといったところか。
それよりも、みんなに伝えなきゃいけないことがあるんだった。
「みんな、ちょっと良いか?課題試験のことで話したいことがあって」
「もちろん問題ないけど、話したいことってなんですか?」
俺の問いかけに、ケルフィンが答えてくれる。
「話したいことってのは、課題試験の攻略方法についてだ」
「え?課題試験に攻略法なんてあるんですか?」
リヤがそう聞いてくる。
「もちろん、これをやったから一位なったり、最高得点が上がるわけじゃない。でも、多少なりとも点数はあがるはずなんだ。で、俺なりにそれっぽいものをいくつか見つけてきたからそれを伝えようと思う」
『おお~』
俺がそう言うと、リヤ、ケルフィン、リーザは驚いていた。
事前に俺と話し合っていたエイゼは、特に反応もなかった。
「じゃあ、説明するぞ。まず、この資料を見てくれ」
俺はそうやって昨日まとめ終わった紙をみんなに配る。
「俺は、今回の課題試験が基礎点数と追加点数の二つからからなっていると予想したんだ」
「基礎点数はなんとなく分かりますが、追加点数ってなんですか?」
リヤはそう俺に質問してくる。
「たとえばの話なんだが、ダンジョンにはフロアボスが居るって言うのと、フロアボスは1階層に一体しか居ないってのは知ってるよね」
「はい、知っていますよ」
「そのフロアボスが居る階層にたどり着くことでもらえる点数が基礎点数だとすると、そのフロアボスを倒したグループがもらえるのが追加点数ってわけ」
「?すいません、よく分からなかったのですが」
あれ?
俺ってもしかして、説明下手なのかな。
すると、エイゼが説明が下手な俺をフォローしてくれた。
「ようするに、ラクト君が言いたいのは、どのグループでも一定条件を満たせばもらえるのが基礎点数で、フロアボスを倒してグループがもらえる点数、つまり基礎点数とは別の点数が追加点数ってこと」
「なるほど!そういうことなんですね」
やばい。
エイゼに説明ですらも負けてしまった。
どうもMontyです。
今回も、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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