嫉妬と現在
この日も無事授業も終わり、いつも通りの帰路についていた。
だが、俺は途中で誰かに見られているような気がした。
俺は何度も周りを見渡してみるが、俺のことを注視している人は1人もいなく、逆にキョロキョロしてる変な人と周りにいる人から思われてしまった。
俺は探すのを諦め、急いで帰ることにした。
まだエフは戻ってきてないようだったので、今日先生が言っていたことをまとめることにした。
作業を始めて少し経った頃、エフが帰ってきた。
「エフ、おかえりー」
「ああ、ただいま」
いつもならもっと元気な声のはずなのに、今日は静かな気がする。
まあ、人には色々あるからな。
俺はそう思い、作業を続けた。
コンコン…
作業中に俺の部屋の扉がノックされた。
今、この部屋には俺とエフしかいないため、このノックがエフだとすぐに気づいた。
「どうした、エフ。何か用か?」
俺はそう言って扉を開けると、そこにはテンション低めなエフが居てこう言った。
「リビングに来てくれないか?話したいことがある」
話したい事?
何か相談でもあるのだろうか。
まとめもほとんど終わっていたので、俺はリビングに向かった。
リビングには、ソファに座っているエフが居た。
俺はその反対側に座った。
「エフ、話って何だ?」
「お前の罪についてだ」
「え!?俺、何かしたっけ?」
「したに決まってるだろ!お前は…」
俺は真剣に自分が犯した罪を聞くことにした。
「お前は…女子4人と一緒のグループになりやがった。しかも、全員美女という」
え?
何か思ってたんと違う。
「エフ、それだけ?」
「それだけって、これがどれだけ重い罪だかわかってないようだな。いいか、俺のグループは全員男だぞ」
「いや、俺ここでの男友達はエフだけだし」
「あ、なんかすまん。だが、ハーレムは許せん。制裁を下してやる」
「制裁って?」
「それは、あの子達に俺を紹介することだ」
「それって、エフが仲良くなりたいだけだろ」
「そうだけど、何か悪いか?」
「悪くはないけど、自分で努力しろ。てか、その前にエフは筆記試験の勉強しないのか?あんまりやる気が見えないようなら、もう教えないからな」
「ごめんなさい、馬鹿な私にどうか勉強を教えてください」
エフの暴走も収まり、さっさと残りもまとめてしまう。
そういえば、ずっと気になってた謎の視線がいつのまにか消えていた。
もしかして、あれってエフだったのか?
まあ、別にいいか。
とにかく、明日はみんなにこの情報を伝えないといけない。
「このまま、課題試験が終わってくれるといいなー」
そんなことを言った矢先に、あんな事が起きるとは全く予想がつかなかった。
どうもMontyです。
今回も、最後まで読んでいただきありがとうございました。
また、誤字脱字等ありましたらご連絡ください。




