表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/124

構成と鋭い目線

思わぬ収穫を得た俺は、教室に戻り、エイゼたちにこのことを報告することにした。


扉を開け教室に入ると、エイゼの席で何人かが固まっているのが分かった。


そこにはリヤもいた。


俺が近くまで行くと、リヤが気づいたようで手招きしてきた。


「ラクト君、この2人が昨日言った私の友達だよ」


そこには2人の女子がいた。


1人は女子にしては身長が高く、がたいが良い。


もう1人は、身長が低めの子だ。


エイゼは2人に自己紹介を済ませていたようなので、俺も自己紹介をすることにした。


「ええと、俺の名前はラクト・ベルメスです。よろしく」


「うん、よろしくね。僕の名前はケルフィン・シュタイナー」


身長が高い方の子は、まさかのボーイッシュなタイプだった。


あんまりコミュ力が高く無い俺からすると、相手をすると疲れるタイプの人だ。


「え、ええと。わ、私の名前はリーザ・シャゼルです。ど、どうぞよろしくお願いします…」


もう1人の身長の低い子は、内気なタイプっぽいな。


「じゃあ、2人は俺たちのグループに入るってことでいいの?」


「もちろんだよ!」


「も、もちろんです」


これで、なんとか課題試験のグループを作ることはできたが、大変なのはここからだ。


それぞれの役職を決めて、立ち回りなどの確認をしなければならない。


授業が始まるまでまだ時間はあるため、俺は早めに決めようと言うことを提案した。


「それは構わないけど、私は先に先生にメンバーの報告をしてくるわ。話は先に進めてもらってて構わないから」


エイゼはそう言って職員室に行った。


「じゃあ、私達である程度のところまでは決めておきましょうか。ラクトさん、パーティー構成ってどんなのがいいんですか?」


「そうだな。今回はダンジョンだから、前陣2人、中陣1人、後陣2人の構成でいいかな。前陣には、近接武器を扱うのが得意な人が必要になってくる。俺は前陣をやるから、もう1人の欲しいな。だれか、近接武器を扱えるのはいないか?」


「僕は使えるよ。小さいときに、軽く教わったからね」


予想はしてたけど、やっぱりケルフィンか。


俺より戦力になるだろうから、居てくれると助かるな。


次に中陣を決めるとするか。


「次に中陣だけど、弓が使える人が適任だ。だれかいる?」


「私、できます!」


そう名乗り出たのはリヤだった。


おそらく問題はないだろう。


最悪、矢を飛ばす力が無くても、魔力を使って操ることもできるし。


最後は後陣だ。


「最後の後陣は、魔法が得意な人が適任だね。エイゼは確定として、もう1人はリーザになるけど大丈夫?」


「ラクトさん、心配しなくても大丈夫ですよ。なんてったって、リーザちゃんは魔法実技の順位か、エイゼさんに次いで2位だったんですよ!」


リヤは、リーザに代わってそう言ってくれた。


「リーザ、それって本当?」


「う、うん。え、エイゼには敵わないけど」


大丈夫だ、この学年でエイゼに敵うのはいないから。


ともかく、パーティー構成は無事に決まった。


前陣での近接担当が、俺とケルフィン。


中陣の弓担当がリヤ。


そして、後陣の魔法担当がエイゼとリーザの最強コンビ。


これなら、上位間違いなしだろう。


俺は、この時安心しきっていた。


しかし、鋭い目線を向けられていることに、ラクトは気づかなかった。

どうもMonty(モンティー)です。

今回も、最後まで読んでいただきありがとうございました。

誤字脱字、文章の矛盾点などありましたらご連絡ください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ