ヴィシュヘルと加点要素
残りのグループメンバー候補の事をリヤに任せ、エイゼと解散した後、俺はすぐに部屋に戻り、今回の課題試験の舞台となるダンジョンについて調べ始めた。
この世界には、様々な物に関してまとめた本が存在する。
かなりの情報量のため決して安くはないが、祖母や祖父は俺のためを思いよく買ってくれた。
魔道学園には本などの私物の持ち込みは許可されているので、買ってもらった本は一応全て持ってきている。
その数は50冊近い。
リビングに置いても良いが、場所を取るため自室に置いてある。
おかげで部屋は少し狭くなったが。
俺はその中から、ダンジョンに関するまとめ本を取り出し、今回の課題試験で行くヴィシュヘルというダンジョンについて調べ始めた。
一応、学校側から配られた資料とも照らし合わせてみる。
『ヴィシュヘルについて。ヴィシュヘルはアシュタ国内にある魔道士育成学園付近にある。階層は全20階層で構成されている。フロアボスは第10階層と第20階層の2階層に存在している。なお、最下層まで攻略済み。魔物は初級クラスと中級クラスの中でも弱い魔物が中心となっている。今のところ上級以上魔物は確認されていない』
なるほどな。
学校側から配られた資料では、階層等の説明はされてはいるが、魔物のランクやフロアボスの事については書かれてはいない。
どうやら調べて正解だったらしい。
ヴィシュヘルに関する説明はまだあるため、俺は続きを読み進めた。
『フロアボスは、倒されてから1週間ほどで再出現が確認されている。また、フロアボスがいる階層を除いた各階層に隠し部屋があると思われる。現時点では、第8階層、第13階層、第19階層を除いた階層での隠し部屋が確認されている。隠し部屋にはトラップなどは無く、財宝が入った宝箱が必ず置いてある』
重要な説明はここで終わっている。
ここからはおススメのパーティー構成などが書かれているが、まだどんな奴が仲間になるかもわからないので後回しでいいだろう。
俺はここまでのダンジョンに関する情報をまとめているが、ダンジョンの仕組み自体に関する知識は皆無なので、フロアボスの再出現に関することはよく分からない。
だが、フロアボスはいると思って進んで行く必要があるようだ。
しかし、フロアボスの再出現は一週間後となっているので、フロアボスを倒すことができるのは1グループだけだろう。
となると、倒したグループなどには加点があると考えた方が良さそうだ。
おそらく、宝箱発見も加点になるはずだ。
それと、加点対象は最下層までの到達までもありえる。
この辺のことは、明日先生に聞いてみるとしよう。
教えてくれるかは分からないが。
俺は情報収集をここで切り上げ、明日の支度を始めた。
どうもMontyです。
今回も、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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