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魔法との出会い

俺はこの学園に入るときに、ある目標を1つ立てた。


それは、この学園を首席で卒業することだ。


なぜ、ただ卒業するのではなく、首席じゃないといけないのか。


この学園では、最後に行われる卒業試験の順位の上の者からこの先自分がやりたいことが決められる。


自分で決められるものの中で唯一、一枠だけしかないものがある。


それが、魔王軍との戦闘の最前線に立つ権利だ。


なぜ俺がこれを選ぶかというと、理由は2つある。


1つは、毎年その学年の首席がこれを選んでいるから。


もう1つは、個人的に魔王軍に復讐がしたいからだ。


その理由は、3年前のある事件がきっかけとなっている。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



俺は、3年前に魔王軍の手によって両親を殺された。


しかも、両親は出かけ先で殺され、俺は家にいたので何も出来ずにいた。


最初に殺された報告を受けたときには、ウソだと思い信じていなかった。


その報告を受けた2時間後に、俺は親の姿を目にした。


そこにいたのは、いつも優しい親の姿ではなく、無残にも全身に浅い傷を何箇所も入れられて、息をしていない親の姿だった。


両親が亡くなった後は、母方の祖父と祖母の元に預けられた。


預けられてから約3ヶ月ほどは、悲しみのあまり部屋から出られずにいた。


俺が部屋から出られないでいるときに、祖母はよくいろんな本を持ってきてくれた。


部屋に篭り始めたばかりのころは隅でしくしく泣いていたが、途中から泣く気力がなくなった俺は本を読み始めた。


本の内容は様々で、小説や絵本などのよく読まれるものが特に多かった。


そのほかには、料理や農業、工業や専門職なんてものまであった。


おかげで、いろんな知識が身についてしまった。


その本の中でも、特に目に留まったのが魔法に関する本だった。


俺は昔から魔王封印に関する本は何度も読んでいたので、魔王などの魔族に攻撃を与える方法は、魔法とそれをまとわせた武器のみというのは知っていた。


そのため、その本を目にしたときには『これだ!』という思いでいっぱいだった。


その本を開くと、まず魔法に関する説明が書かれていた。


『この本を読む者へ。まず魔法というものは、すべての人が使えるわけではない。魔法の使える人の割合は、10人に1人程だ。そして、使えたとしても、その能力には個人差があるため注意してほしい。』


「なるほど、みんなが魔法を使えるわけじゃないんだ。じゃあ、どうしたら使えるかが分かるんだ?」


そんな疑問を抱きながら1ページめくると、ちょうどいいことに『魔法の適正と属性について』という題名で書かれている文章があった。


『まず、魔法の適正があるかどうかの調べ方を教えよう。この本の一番最後のページに付いている7個の魔石を使うので、それを取り出してもらいたい。』


その文を読んでから、俺は一番最後のページを開き、魔石を取り出した。


魔石は書いてある通り7個あり、色は赤、青、緑、黄、白、黒、透明だった。


魔石を取り出した後は元のページに戻り、続きを読み進めた。


『魔石を取り出したらすべて手のひらの上に置いてほしい。そうしたら、自分の中にある、魔法を使うために必要なマナを送り出すために、手のひらにある魔石に集中してほしい。もし適正がある場合は、魔石が光るはずだ。』


俺は書いてある通りにすると、魔石が光りだした。


「や、やったぁ!俺にも魔法が使えるんだ!」


だが本には、適正に関する内容が続いていた。


『適正があっても、その適正度合いは人によって変わってくる。次に、その適正度合いを知るための方法を教える。その方法は、魔石を1つづつ手のひらに置いてさっきのように集中するだけだ。変わらず光るだけなら、そこまでの適正は無い。適正度合いが普通の者は、赤い魔石が少し暖かくなり、青い魔石からは少量の水が発生し、緑の魔石からは弱い風が発生し、黄の魔石からは少し砂が出てきて、白の魔石から一瞬強い光が発生し、黒の魔石からは真っ黒な煙が少し出るはずだ。ただし透明な魔石は、いかなる適正度合いでも反応は変わらない。』


「なるほど、そうやって適正度合いを知るのか。よし、早速やって見るとするか!」


そうして俺は、手のひらに魔石を置いて試してみた。


すると、書いてある通りの反応が出た。


でも、この反応は普通らしいからなんともいえない。


そういえば、特に優れた適正がある人は、どんな反応になるのだろう。


そう思いながら読み進めていくと、優れた特性がある人の反応について書いてあった。


『特に優れた特性があるものは、それぞれの反応が大きくなる。赤の魔石は、手で持てないほどの熱を発し、青の魔石は自分の周りを水浸しにするほど大量の水を発生させ、緑の魔石は強風を発生させ、黄の魔石は足元を埋め尽くすほどの砂を発生させ、白の魔石からは強力な光が長時間が発生し、黒の魔石からは視界を多い尽くすほどの黒い煙を発生させる。』


「まじか。そんな感じだったら、逆に大変じゃないか?まあ、それが選ばれたやつの力ってことなのか」


そういいながら読み進めていくと、属性についての説明になっていた。


『属性は、全部で7つある。属性は、魔石の色に関係している。赤は火属性、青は水属性、緑は風属性、黄は土属性、白は光属性、黒は闇属性、透明は無属性だ。色のある魔石の属性効果はは名前の通りだ。無属性は、6つの属性以外の魔法を指す。例として、転移魔法のテレポートや浮遊魔法のフローリングなどだ。』


「属性は、こんな感じに分けられるのか。」


俺はそれを呼んでいるうちに、この力を利用すれば復讐ができるのでは、と思い始めた。


簡単には復讐できないと思った俺は、最短で復讐するにはどうしたら良いのか、調べ始めた。


そうしてでてきたのが、〔魔道士育成専門学園〕だった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



そのとき、マジックアカデミーを知った俺は、どうにか入学するために勉強しまくった。


こうして今は、無事にマジックアカデミーに入ることができたのだが、俺の目標達成を妨げるエイゼ・クラリスという壁にぶちあたったのだった。





どうもMonty(モンティー)です。

今回も、最後まで読んでいただきありがとうございました。

また、誤字脱字等ありましたらご連絡ください。

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