豪邸と厳重警備
「それでは、現場に行くので案内お願いします」
リシャールさんにそう言われた俺たちは、戦場となった森に向かうべく学園の外に出ることにした。
「俺は2人を校舎の外に連れて行く。その間に、お前らは学園長を呼んできてくれ」
「わかりました」
そう言われた俺とエイゼは、学園長の元に向かうことにした。
学園長やエイゼが住んでいるのは、学園の校舎のすぐ後ろにある豪邸だ。
この豪邸には、この学園の学園長であるクラリス一家と先生が生活している。
といっても、部屋の装飾などは圧倒的にクラリス一家が住んでいる部屋のほうが上らしい。
俺は実際に見たことはないので、そうとは言い切ることはできないが。
俺とエイゼが豪邸の目の前まで来ると、エイゼが豪邸の門番に何かを提示していた。
エイゼが提示したものを確認した門番は、すぐに門を開けた。
「じゃあいくよ、ラクト君」
「お、おう。分かった」
門をくぐると、そこには石畳の一本道があり、両脇にはきれいに手入れがされている庭園があった。
石畳の一本道の先には館があった。
さすが豪邸といわれているだけである。
俺は石畳の一本道を歩いている間、さっきエイゼが提示したものについて聞いた。
「なあエイゼ、さっき門番に見せていた小さい紙はなんだ?」
「ああ、これのこと?」
そういってエイゼは、制服のポケットからさっきの紙を取り出した」
「それのことだ」
「これはここに住んでいるっていう証明書みたいなものなんだ。さっきの門を通るには、これを見せるか、これをもっている人が一緒に居ないといけないんだ」
「なるほどな。ここって結構厳しいんだな」
「そりゃ、学園長であるおじいちゃんや先生がたくさん住んでいるんだから」
そう話していたら、いつの間にか入り口の扉の前まで来ていた。
エイゼは扉を3回ノックし、何かを言った。
だが、俺にはなんと言っているのか聞き取ることができなかった。
その後、鍵が開けられる音がし、扉が開いた。
扉を開けてくれたのは、ここの使用人のように見える男性だった。
「お帰りなさいませ、エイゼ様」
「ただいま。ところで、おじい様は部屋に居らっしゃる?」
「はい。ロイル学園長殿はお部屋にいらっしゃいます」
「そう、ありがとね」
「いえいえ、どういたしまして」
会話を終えたあと、俺たちは最上階にある学園長の部屋に向かって階段を上り始めました。
そいうえば、エイゼはさっき扉に向かってなんと言っていたのだろう。
おれは聞いてみた。
「ああ、さっきのは館に入るための合言葉よ。ただし、設置型の阻害魔法によって第三者からはなんと言っているのか聞こえなくなっているの」
ほんとにこの館は警備が厳重だな。
どうもMontyです。
今回も、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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