共通の決まりとディアガナ
俺たちは各自行動することとなった。
エイゼは学園長の看病を、先生はこの一件を教頭先生に報告しに行った。
俺は、マーズの言っていたことをについて色々と考えるべく、いったん自室に戻ることにした。
部屋に戻った俺は、一度リビングに行った。
俺はリビングでエフが待っていると思っていたが、いなかった。
どうやら、また他の人の部屋にいったらしい。
あいつは遊び人なのか?
誰もいないのでリビングのソファでゆっくりしても良かったのだが、またいつ集まることになるのか分からないので、自室でちゃんと考えることにした。
俺は自室の机に紙とペンを用意し、今回マーズが言っていたことについてまとめた。
マーズがいっていたことをざっくりまとめて言うと、人間は愚かで醜いといった感じだろうか。
魔王を討伐する前に、この世界の戦争は魔法を一切使っていなかったという。
今の時代では魔法を使うのが当たり前なのに。
魔法を使わない理由としてその時代の人たちは、魔法が神から与えられた神聖なもので、これで人を傷つけてはならないという決まりがあったかららしい。
このような考えや決まりは、今の時代にも残っている。
ただし、魔法が神聖なものというだけであって、人を傷つけてはならないという部分はなくなっている。
この決まりは、この世界にある四国共通のものだ。
このように、四国共通の決まりは数多く存在する。
その一つとして、この世界の中心にある山のメルクロスを国の領土にしてはいけないなどだ。
そのような決まりについてまとめている文書がある。
その文書は、この学園の寮の各部屋に備え付けられている。
俺はリビングに行って、共通本棚にあるその文書を取り出した。
その文書の名は『ディアガナ』といわれる。
俺はディアガナを開くと、最初に書いてある文章を黙読した。
この世界は、創造神によって造られており、すべての魔法は属性神によって作られており、すべての自然は自然神に作られており、この世界すべては超越神によって成り立っており、人間はこれにありがたみを覚えながら生活しなければならない。
この文章は、小さいころに父さんに言い聞かされた覚えがある。
そのとき父さんは『この世で一番守らないといけないのはこれだからな。絶対に破るんじゃないぞ』といっていた。
この本には、他にも聞きなれた決まりごとがいくつも書かれていた。
というか、俺はこれを読み返しているときに思ってしまった。
これを書いたのは誰なんだろうと。
どうもMontyです。
今回も、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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