結末と謎の女性
2人の強力な魔法のぶつかり合いによって、大きな爆発が発生した。
爆発によって辺りにあるものはすべて消し飛んでいた。
その中でその中で唯一残っていたのが、倒れている学園長とマーズだった。
俺たちが倒れている姿を確認したタイミングで、俺たちのことを光が包んだ。
おそらく、マーズがいっていたテレポートだろう。
そのまま光に飲まれた俺たちは、テレポートによって地上に戻された。
目の前にある光が晴れると、そこには力尽きている2人の姿があった。
「おじい様っ!」
エイゼは、地上に戻ってくるとすぐに学園長の下に向かった。
俺と先生もエイゼのあとについていった。
「おじい様、大丈夫ですかっ!?」
「おお、エイゼか。わしは何とか大丈夫じゃ」
よく見ると、学園長の体には何箇所か傷があった。
多分、この傷はさっきの爆発によって吹き飛ばされたときにできてしまったのだろう。
それにしても、学園長が無事で何よりだ。
「すまんなエイゼ。今はマナを使いすぎて体を動かせないんじゃ。だが、気にするな。それよりも、マーズのほうはどうじゃったか?」
「こんな歳なのに無茶をするからこんな風になるのですよ。マーズの方の状態はまだ確認していません。今から行って来ますので、少々お待ちください」
エイゼはそういってマーズの状態を確認するために立ち上がろうとした。
「エイゼ、君は学園長の事を見ていてくれ。マーズのことは俺とラクトの2人で確認してくる」
そうエイゼに提案したのは先生だった。
「本当ですか!じゃあ、お願いします」
エイゼは先生に言われたとおりに学園長の看病をするためにその場に残った。
それに対し俺と先生はマーズの状態を確認しに行った。
マーズの状態は遠目から見てもひどいものだった。
マーズの周りは血だらけで、体には深い傷が数多くあった。
学園長はマジックキャンセルを使っていた分小さい傷で済んだが、マーズは一切ガードしていなかったので、爆発をもろに喰らったのだろう。
ぱっと見は死んでいてもおかしくないのだが、どうやら意識はあるようで、こちらに話しかけてきた。
「お前ら、爺さんにこう伝えてくれ。『今回は俺の負けだが、次は負けない』と」
「ああ、分かった。だが、目の前に瀕死の魔王軍幹部がいる状況で俺は引き下がるわけにはいかない。すまないが、止めを刺させてもらうぞ」
そういって、先生はナイフを取り出した。
そのとき、辺りが真っ暗になった。
そして、俺たちの目の前に突如若い女性が現れこう言った。
「そうはさせないわ!マーズちゃんは、私が回収させてもらうわ」
どうもMontyです。
今回も、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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