学園長と宣戦布告
マーズによって先生の命が手にかけられようとしているとき、俺たちが通ってきた道から1人の老人がマーズに話しかけながら歩み寄ってきた。
いきなりなことにマーズが驚いていたが、それは俺たちも同じだった。
そこにいたのは、魔道学園の学園長であり、エイゼの祖父に当たるロイル学園長だったのだ。
「マーズよ、あまりいじめないでやってくれないか?お前が怒りたくなる気持ちも分かるが、わしらも国からこのことを隠すように言われてるのじゃよ」
「なんだ、爺さんか。久しぶりだな、3年ぶりぐらいかな。とっても、あんた自身にそこまでの接点はないけどな」
学園長がこちらに歩み寄りながら、マーズと話を進めていた。
「そりゃあ、あんたと接点があったのはわしの何代も上の爺さんたちだからのう」
「まあな。それより、なんであんたがこんなとこにいるんだ。あんたほどのマナ量だったら、森に入っただけでも気づくはずなだけどな」
「わしだってただ学園長をやってたわけじゃないんじゃよ。暇な時間があれば、魔法の勉強や研究をおこなっとったんじゃ。その成果が、マナ量の制御じゃ。これなら相手に悟られるマナの量を減らせる。だからおぬしはわしに気がつくことができなっかたのじゃよ」
「なるほどな。確かにそれなら気づくはずがねぇな。しっかしまた面白いのを考えたな、マナ量を減らして相手に気づかれないようにするとは」
2人が楽しげに話しているとき、エイゼが学園長に話しかけた。
「会議室での話の後、ここから片道3時間もある王都に今から向かうと言っておられたではないですか」
「そう思うのも無理はないはずだ。わしも王都へは馬車で向かっていた。だが、途中で学園の山のほうから妙な気配を感じ取ったのでテレポートを使って森の入り口まで来たのじゃ。そこからは、マナの量を減らしお前たちに近づいて行った」
「そうでしたか」
「さて、そろそろ本題に移るとするかのう」
「そうだな。わざわざ王都まで行く用事があったのにもかかわらず俺のとこまで来たんだからな。それなりの理由があるんだろうよ」
「その通りじゃ。マーズ、この三人のことを見逃してやってはくれぬか」
「はっ!さすがに爺さんの頼みとは言えども、それはさすがに無理な話だな」
「もちろんタダでとは言わない。わしと勝負して勝ったら見逃してやってくれ」
このあと俺たち3人をめぐって、マーズと学園長の戦いが始めるのであった。
どうもMontyです。
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