2匹のゴーレムと休憩リーザ
「ごめんね、みんな。こっからは私たちに任せて!」
「ま、任せなさい!」
俺の後ろからそう言ってくれたのは、さっきまで魔法の威力増加とゴーレム召還のために魔力を貯めていたエイゼとリーザだった。
すでにエイゼが放った強化版ネイルストーンは、さっき使っていた通常版よりも単純に強力になっているため、1匹ごとのネイルストーンの石の消費量が少なくなりより効率的に倒せるようになっていた。
エイゼは直前に最も接近していたトードを1匹倒しただけなので、彼女の周りにはいつでも発射可能な石がかなりの数浮遊している。
そのエイゼの表情からは、今まで見たことのないほどの自信に満ち溢れていた。
そのとなりにいるのは、リーザ...かと思って見下げようとしたら、逆に見上げることになった。
そこにいたのは、リーザではなくリーザが召還してくれたゴーレムだった。
ゴーレムぱっと身でいくつかの岩で身体が構成されており、高さで言うとざっと2メートルはあるであろう。
これでもゴーレムの中では小さいほうだ。
戦場とかになると、10メートル級のゴーレムが召還されるときもあると聞いたことがある。
小さいほうといっても、2メートルもある巨体の存在感はすさまじく、バックアップにしては申し分ない。
しかも、召還されたゴーレムは1匹ではなかった。
ゴーレムのとなりに、同じサイズのゴーレムがさらにもう一体居たのだ。
その2体のゴーレムの間から出てきたのは、このゴーレムたちを召還した張本人であるリーザだ。
「ど、どうだ。こ、これが私の最強の僕たちだ!」
リーザは機嫌がよさそうにそんなことを言っているが、少し肩が上がっており、息が荒くなっているのが分かる。
召還魔法は、普通の魔法と違って魔力の消費だけでなく召還者の体力までも少し奪っていってしまう。
もともと大量があまりないリーザからしたら、同時に2体も召還したとなるとかなりの体力を消費したことだろう。
「ありがとな、リーザ。とりあえずここからはすこし休んどけ」
俺がそう言うと、体の力を一気に抜きお尻から地面に着いた。
エイゼの強化版ネイルストーンと、リーザの召還してくれた2匹のゴーレムのおかげで形勢は一気にこちらに傾いた。
ここからが俺たちの本気の始まりだ。
どうもMontyです。
今回もお読みいただきありがとうございます。
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