プロローグ2
「おはよう、お父さん。」
「ああ、おはよう。」
俺の日課は父 トーマス・クラネル との剣術の朝稽古から始まる。思えば修行と言っても体力づくりと魔法・魔術の訓練、魔力操作しかやって来なかったな。魔獣とかドラゴンとかと戦ったりしたけど対人戦なんて一度もやったことがない。魔法や魔力操作を使わなかったら父さん相手に手も足も出ない。まぁ、5歳の娘が親に勝っから異常なんだが………。でも、最近は父の動きについて行けている。
俺の家族は父 トーマスと母 エミリア、兄のアレックスと俺 リリア、そして妹のララの5人家族だ。家はカーリゥの西区にある一軒家で暮らしている
父 トーマスはカーリゥの聖騎士・騎士団長をやっている。剣の腕はカーリゥで5番目くらいらしい。俺は対人戦をやって来なかったから半年前からトーマスに朝稽古をお願いしている。因みに赤髪紅眼で35歳だ。
母 エミリアは割合有名な薬師だ。偶に診察に同行することがある。因みに金髪碧眼で30歳だ。
兄 アレックスは魔工技師を目指している。因みに金髪紅眼で9歳だ。
妹 ララは赤髪紅眼で2歳だ。
「なぁリリー、そろそろだな。」
小一時間朝稽古して、休憩時間中トーマスが突然そんな事言ってきた。
「?そろそろって何かありましたっけ?」
「いや、そろそろお前も学校へ行かなければならないだろう?」
「ああ、そうでしたね。もうすぐ6歳ですもんね。」
「学校でも友達を作って元気に過ごすんだぞ。」
「はい。借りに友達が出来なくても兄さんがいますもんね。」
「確かにそうだが……はぁ、父さんなんか心配になってきたぞ。」
「大丈夫ですよ。長期休みに帰って来ますから。どうかお気になさらず。」
もうすぐ6歳の娘が流暢に言葉を話しているのに気にもしない父親。
俺が行くブリュンヒルド学園はカーリゥ最大の学園で東京都23区くらいの大きさだ。全校生徒40万人くらいで 騎士、魔導学者、魔工技師、魔術師と、大まかに分けて4つの職業を目標にしてその職業の専門的なことを6歳から15歳までの間、学びに行くらしい。俺は後1ヶ月で学園に通う事になる。
「さて、稽古の続きをしましょうか。入学式までに父さんを超えたいですから。」
「ははっ、やれるもんならやってみな!」
そして俺は稽古を再開した。