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鈴の音を聞きながらBサイド  作者: セオドア.有羽
18/30

あの日の約束と合言葉2

不意にホテルの部屋で独りを感じながら、普段は飲まないお酒を口に流し込んでいた。久しぶりに会いたいと連絡した麻美からの返答に『茉奈』の名前を見てしまい、心が揺れる…

18年と言い月日は人を大きく変える。僕はどうだろう、変わってしまっただろうか?

茉奈は変わったのだろうか。

不意に茉奈と話した事が頭の中でリフレインする。

【とこしえの恋人?】

【そう、よくある話だよ。人は最初に一つから二つに別れたからもう一つを求めあって惹かれ合う。もしもその人がそうであれば体を重ねた時に魂が一つになって、とこしえの恋人になれる】

【永遠なんて無いと思うよ】

【そうかも知れない。だけれどとこしえの恋人になれたら再び引き裂かれるまで二人の魂は一つになれる】

【そうならいいなぁ】

【そうだといいね】


僕と茉奈がそうであったのか確かめる事は無いまま遠い月日がたった。

明日は茉奈の娘が会いに来るという。


この胸の奥にしまい込んだままの感情は今はどうなっているのかさえ自分でもわからない…

ただ今すぐにでもここを飛び出して会いに行きたいと思うのはきっとまだそこに何かがあるからだろう。

僕は唯一残された茉奈の写真を眺めながら泣いてしまっている自分に気づいた。チョコレートをくわえ僕に口移しをしようと送ってきた写真…

僕の記憶の中の茉奈はあの時のままだ。


もっと早く僕から探そうとすれば良かったのかも知れない。

最後の約束のまま、彼女は僕を探し出し、会おうとしている。


再び巡り会えて僕らがとこしえの恋人であるならば…


どうするか…決めあぐねたまま僕は眠りに着いた



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