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それから、わたしたちはよく話すようになって、お互いの家に遊びに行ったりするまでには仲良くなった。
だからお姉さんにもなんどか逢っていて、逢うたびに妹をよろしくね、なんていわれたりしている。
そのたびに、何変なこといってんの、と恥ずかしがる瑠美も、なかなかかわいくて。
まあ早い話が、瑠美はいつでもかわいいのだ。
「……さっきから人の顔見て何にやにやしてんの?」
「いやー、瑠美がかわいいなって」
「ハイハイ……ちょっとお手洗い行ってくるわ」
そっと席を立って店の奥へ向かって行く。
その後姿を見送りながら、ひょっとしたらさっきいってたのはこういうことかな、と理解する。
「うまそうなって、自分が一番うまそうな脚してるのに」
つぶやいてから、はっとする。
ん? 今わたし、変なこといわなかった?