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5kgの距離  作者: 新々
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「お店にいる時は普通だったんだけど、でも外に出たら、なんか桃花の脚ばかり気になって。だからまともに見れなくて。でも、すれ違う男の人が桃花の脚ばっかり見てるの気づいたら、なんか見られたくないっていうか、その」

 と、そこで瑠美はまたひと口ラテを飲んでから、それにさ、といった。

「ひょっとしたら桃花も意識してるのかなって思ったら、なんか腹が立って、よけいにそう思っちゃって」

「意識って?」

「男の視線」


「え、何それ」

 予想外の言葉に、つい吹き出してしまう。


「そこ笑うとこ?」

「だって」

 なんだかよくわからないけど、おかしくて仕方なかった。


 ああ、そうか。

 さっき瑠美が笑ったのも、きっとそういうことなんだろうな。


 安心したら、ちょっとからかってみたくなった。

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