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「お店にいる時は普通だったんだけど、でも外に出たら、なんか桃花の脚ばかり気になって。だからまともに見れなくて。でも、すれ違う男の人が桃花の脚ばっかり見てるの気づいたら、なんか見られたくないっていうか、その」
と、そこで瑠美はまたひと口ラテを飲んでから、それにさ、といった。
「ひょっとしたら桃花も意識してるのかなって思ったら、なんか腹が立って、よけいにそう思っちゃって」
「意識って?」
「男の視線」
「え、何それ」
予想外の言葉に、つい吹き出してしまう。
「そこ笑うとこ?」
「だって」
なんだかよくわからないけど、おかしくて仕方なかった。
ああ、そうか。
さっき瑠美が笑ったのも、きっとそういうことなんだろうな。
安心したら、ちょっとからかってみたくなった。




