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セカイ防衛少女毒リンゴ  作者: 苺鈴
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リンゴの制服1

 私の全身は凍りついてしまったみたいだった…。ももは、必死に私のことを励まそうとしていた…。賀東先生は、自分が施錠をし忘れたせいだと自分を責めていた…。もも、励ましてくれてありがとう…。賀東先生のせいじゃないです、自分を責めないで下さい…。そう、言いたいのに…。言葉が…出てこない…。

 

 とりあえず、私の制服は、新しい制服ができるまで前の学校のままでいいことになった。放課後は、緊急職員会議になり、部活動は全部休み。生徒は完全下校。そして、私は寮の自室にいる…。もうすぐ夕食の時間だけど…みんな制服のこと知ってるんだよね…。食堂、行きづらいな…。てか、お腹もすかないや…。あの騒ぎでお昼も食べてないのに…。

 


 被服室などの教室の鍵は、職員室の隣の事務室に保管されていて、鍵を借りる場合は、事務員さんに部屋の使用目的と使用時間を伝え、正当な使用目的じゃなければ貸し出されない…。でも、事務室に事務員さんが四六時中いることは不可能だから、事務員さんの留守を狙って、誰かが被服室の鍵を持ち出すことも出来るし…。そんなことまでして、誰が…あんなことを…。私、誰かに恨みかうようなことしたっけ…?


 ものを壊されるのは、これが初めてじゃないのに…。小学生の頃はよく、ものを隠されたり壊されたりしたし、もう、慣れっこだっだはずなのに…。

 この学園に編入してから楽しい事ばっかりだったから…。小学生の時いじめられてたことも、『毒リンゴの噂』のことも、時々、思い出すこともあったけど…。


 『毒リンゴ』…。犯人は、『毒リンゴの噂』のことを知っているのかな?それとも、やっぱり毒島リンゴだから『毒リンゴ』ってからかいのつもりで…?どっちにしても、私の精神的ダメージが大きすぎるよ…。


 

 あれ?ちょっとまって、まさか、これって『セカイを滅ぼす者』の仕業じゃないの!?私、今、めちゃくちゃ落ち込んでるよね。私の心の隙間に入り込んで、私を闇落ちさせる気なのかな…?

 だったら、こんなことくらいで落ち込んでられないよね…!そうか、『セカイを滅ぼす者』の仕業だったんだ。最近の日曜朝某変身(以下略)の敵も精神攻撃が基本だもんね。私、落ち込んでる場合じゃないじゃん。じゃあ、この犯人はきっと『セカイを滅ぼす者』にクリム君みたいに騙されてやったんなら…。

『セカイ防衛少女毒リンゴ』の出番じゃん!とにかく、明日『SAWDO』の先生達に相談してみよう!


 私の部屋のドアをたたく音がする。誰だろ?

「リンゴ…。あのさ…ショックなのはわかるけど…。食堂一緒に行かない…?」

 私は、ドアを開けて出来るだけ明るい顔で部屋から飛び出した。

「もうー!もも、遅いよ。ももが迎えに来てくれるのずっと待ってたんだよ!」

「リンゴ…。私の前だからって別に無理して明るく振る舞う必要ないんだよ…?」

「もう、平気だってば!それより、私お腹すいちゃって。お昼あの騒ぎで食べ損ねちゃったし、ももだってそうでしょ?本当にごめんね。」

「私は、別に…。リンゴ、本当に無理してない?」

「うん!さあ、早く食堂行こう!」


 




 




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