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セカイ防衛少女毒リンゴ  作者: 苺鈴
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新しい制服

 今日は月曜日。新しい制服が届く日!私の頭の中は新しい制服のことでいっぱい。実はもう、学園に届いてるんだ。昼休みに賀東先生とももと被服室にとりに行くの!現在、4限の橘先生の物理…。ああー、早く昼休みにならないかな…。

「おい、毒島。…毒島!」

「(小声)…リンゴ!呼ばれてるよ!」

 後ろの席のももに言われて我に返る私。

「は!?…はい?」

「…お前、俺の授業でぼーっとするなんて、いい度胸だな?罰として、授業終わったら、今日提出のレポート課題クラスの全部集めて俺の職員室の机まで運んで来い!」

「な、なんですとー!先生、この授業の後は昼休みですよね…!私、今日新しい制服を取りに行くんです!」

「…それが、どうした?」

 橘先生…絶対、わざとだ…!普段死んでる目が生き生きとしてるもん!この鬼!悪魔!

「先生!それはちょっと厳しすぎるんじゃないでしょうか?40人分のレポートを女の子一人に持ってこさせようなんて、先生の人間性を疑います!」

「そうだな…。なら、藤林。お前も手伝ってやればいいだろう?」

『ええ!?』

「そういうわけで、頼んだからな。」

 そんなぁ…。


 

 そして、昼休み。レポートを運び終わり、賀東先生のもとへ行く私ともも。

「二人とも、遅かったですね?前の授業が長引いたんですか?」

『いいえ。悪魔の仕業です…。』

「悪魔…?(ああ、橘先生のことかな…)それでは、リンゴさんの新しい制服を取りに行きましょう。」

 やったぁー!ついに、この時がきた!やっと、新しい制服が着られるんだ…。青みの強い紺色の下地に白のラインが入ったセーラー服。リボンは赤色。そうだ、千恵莉ちゃんに着てるとこ写メとって送るって約束したんだよね。ちょっと、恥ずかしいけど…。



「ここが、被服室です。今、鍵をあけますね…。あれ?鍵が開いてる…?」

「業者の人が持ってきてそのまま開けっ放しにしちゃったんですかね?」

「いや、そんなはずは…。僕が今朝、業者の方から制服の受け取りに立ち会って、そのあと施錠したので。今日はこの教室を使う授業はありませんし…。」

「別に大丈夫ですよ。私の制服盗るような人もいませんし!失礼ですが、先生が鍵をかけ忘れただけかもしれないですし…。」

「あはは。賀東先生、ちょっと抜けてるところあるから、そうかもしれないね!」

「それならいいのですが…。制服が全てきちんとそろっているか確認してください。」

「はい。この箱の中ですよね?」

 私は、テーブルの上に置かれた大きな箱の蓋をあけた…。


 

 箱の中には…

「な…何、これ…!?」


 私の新しい制服がズタズタに切り裂かれていた…!

 そして…赤い字で『毒リンゴ』と書かれた一枚の白い紙が入っていた…。


 


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