表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
セカイ防衛少女毒リンゴ  作者: 苺鈴
83/139

リンゴVSクリーム3

苺鈴です。

今回の最後の方で少し重たい表現があるので、苦手な方は注意してください。

  光が止み、一人の少女が現れた…!


  白地に赤襟のセーラー服。光輝く黄金の髪と瞳。胸元には大きな真っ赤なリボン。手には白地に赤いラインの入った指ぬきグローブ。足元には赤い靴。今日はなんかシンプルだね…。


「私の名前は毒島リンゴ…!学園のみんなの『セカイ』も、この『セカイ』も壊させない!私が絶対に守る!!」

『セカイを滅ぼす者』の意識は消えて、クリームがまた目を覚ました。

「クリム君、絶っ対!君を救ってみせる!」


『毒島さん、この学園のいや、この『セカイ』の命運はあなたにかかっています!』

『がんばれー!リンリン!』

『リンゴちゃん、無事に戻ったら賀東先生の秘蔵写真もっとあげるから、がんばって!』

『毒島、レポート課題の提出期限のばしてやるから、ガンバレ。』

 腕時計から聞こえる『SAWDO(笑)』の先生方の声援…。

「応援は嬉しいんですけど…どうすれば、クリームを元のクリム君に戻せるんですか!?」

 『セカイを滅ぼす者』が言うには、クリム君が『完全覚醒』したら元の姿に戻れないって…どういうこと!?それに『セカイ』を滅ぼすほどの『チカラ』がクリームにあるって…。

『とにかく、クリム君に呼びかけてみてください!』

「はい。やってみます!クリム君、さっきのでわかったでしょう?アイツは、君を利用していたの!だからもう、『セカイ』を滅ぼさなくていいんだよ!」

 クリームは、答えない。何だか完全に意識が無くて…。その時!クリームが私に向かってきた!

クリームの拳が私の体に触れる前に、見えない力で私の体が突き飛ばされる!

「うわぁ!」

 何とか体制を立て直す私。クリームは次々に拳を繰り出してくる!それを私の拳が受け止める!ちょっと!いつからバトルものになったの!?これ、魔法少女ものじゃなかったっけ?

 クリームと拳をぶつけ合っていると、私に誰かの声が聞こえてきた…。これは、クリム君の心の声!?

『僕は…。たくさんの人を傷つけてしまった…。僕はもう、この『セカイ』にいる資格はない…。』

「そんなことないよ!クリム君は、アイツに騙されてただけだよ!だから…。」

「うわぁあああー!」

 クリームがまた、苦しみ始めた…!クリームから目には見えない、何かとてつもなく強い『チカラ』が溢れていた!

『毒島さん、学生寮から今までとは比べ物にならない、高エネルギー反応が…!うわぁああ…!』

 腕時計から、先生達の悲鳴が!?

「先生?何があったんですか…?先生!!」


「クリームの『完全覚醒』が始まったのさ。」

 頭の中に直接話しかけてくる!?…この声は、『セカイを滅ぼす者』…!

「学園全体がクリームの『絶望したチカラ』に飲み込まれたんだ。クリームが『完全覚醒』すればこの『セカイ』はその『チカラ』によって滅びる!」

「そんなこと、絶対にさせない…!クリム君、目を覚まして!!」

 クリーム君の拳が私の腹部に直撃した…!その衝撃で後ろに突き飛ばされる私!

「きゃあああー!」

 壁にめり込む私…。ああ…。身体から『チカラ』が抜けて…意識が…消えていく…。


 

 

 ここは、どこだろう…?何だかいやな匂いがする…鉄みたいな…。足元がぬるぬるしてる…。私の周りに誰かが倒れてる…。これは…父さん!母さん!それに、もも!クラスのみんなや先生…!みんな、動かない…。

「いたぞー!アイツまだ生きてるぞ!全員殺せー!!」

 私の知っている人たちが、怖い顔をしてこっちに向かってくる!?みんな刃物や武器を持っている…!私を殺す気だ…!どうして…!?怖いよ…。誰か、誰か…助けて!!

 

 そうか…これが…この悪夢が…クリム君の見た地獄…。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ