クリームをさがせ4
その日の放課後、私、毒島リンゴは星屑学園の地下にある『SAWDO』の秘密基地へ向かった。クリームの正体は、初等部4年のクリム・D・カスター君かもしれない…!
部屋に入った私は、叫ぶ。
「先生方!私、クリームかもしれない子がわかりました!…あれ?あなたは…?」
部屋の中には男性教師が一人いるだけだった…。その人は、『くまりんず』のTシャツの上に白衣を着ていて、ひざ丈のハーフパンツをはいている。年は30代くらい。髪は茶髪で少し長め、顔はなかなかのイケメン(賀東先生には及ばないけど)で人懐っこそうな黒い瞳がきらきらして私の方を見ている。
「あの?もしかして、あなたが相川先生ですか?」
「君が…毒島リンゴちゃんだね!そうです、俺が地学教師の相川はずむです。よろしくね、リンリン!」
「リ、リンリン…?」
「君のあだ名。どう?可愛いでしょ!」
なんか、パンダみたい…。あ、他の3人の先生も部屋にやって来た。
「おお。つばっきー!むっきー!こうたん!」
先生たちもあだ名で呼ぶんだ!つばっきーは、剣崎椿先生で、むっきーは、上城むつき先生で…こうたんってまさか…!
「…相川先生、人を船橋市の某非公認キャラみたいに呼ばないでください…。」
「相川ちゃん、今日も元気だねぇ…。」
「相川、その呼び方やめろ…!」
橘浩成先生…。こうたんって…。
「ええー。いいじゃん!」
相川先生って超フレンドリーなんだね…。
「それより、リンリンって誰かに似てるんだよねー?」
相川先生は私の顔をじっと見つめる…。わわわ…先生、近い、近い…!
「ああー!わかった!リリーだ。あれ?毒島って、だんくんの苗字だよね?もしかして、リンリンってあの二人の娘?」
リリーは、私の母さんのあだ名で、だんくんって…私の父さん(団子)のあだ名か!
「俺、リンリンの両親と同級生だったんだ!ちなみに、つばっきーも。こうたんは、1つ上の先輩で、むっきーは、」
「いやぁああああー!私は、永遠の17才よっ!」
上城先生…。どんだけ年齢知られたくないんですか…。へぇ、私の両親と先生達にそんなつながりがあったなんて…なんか不思議…。
「リンリンは、2年2組だっけ?じゃあ、しーちゃんのクラスか!」
「…しーちゃん?」
「賀東紫苑先生でしょ?紫苑だから、しーちゃん!可愛いでしょ?」
あの、賀東先生まであだ名で呼ぶなんて…!相川先生、すごすぎる…!でも、しーちゃんって…。
「あああ!そんなことより、先生方、聞いてください!私、クリームかもしれない子がわかりました!」




