リンゴとSAWDO3
「毒島さんには、クリームの特定と、『覚醒』の兆候が見られる生徒を『セカイを滅ぼす者』より先に見つけ出して、保護してほしいんです。」
「えー…。でも、私。まだ編入してきたばっかりで本当に、クラスメイトの名前覚えるだけでやっとで…コミュ力もないし…。学園内もまだ全ての教室がどこにあるかも把握できてないんで…。役に立たないと思いますけど…。」
「大丈夫。私達が全力でリンゴちゃんをサポートするから!」
「で、でも…。敵が来たらまた…戦わなきゃですよね…。私、運動神経ゼロだし…。それに…。」
「どうしても、ダメですか?」
私なんかには、とても務まりそうにないよ…。
「…上城先生。例のものを…。」
「はーい。」
上城先生は黒いサングラスを持ってきて、剣崎先生に渡した…。なんで…?
剣崎先生がかけていた黒縁メガネをはずす。わぁ!剣崎先生ってまつ毛長いね…。目も綺麗…。
めがね外すとなんか印象変わるね…。そんな地味なメガネと格好やめれば賀東先生には及ばないけど(ももの賀東先生愛がうつってしまった…)結構、かっこいいのに…。
剣崎先生は、上城先生から渡されたサングラスをかけると…
「ガバガバ言うんじゃねぇー!協力しないなら、科学科目の成績をオール1にしてやってもいいんだぜ?」
へ!?先生、キャラ変わり過ぎー!!
「そ、そんなぁ…。そ、それだけは勘弁してください…。何でもしますから!」
き、汚い!やり口が橘先生と一緒だよ!いや、もっと悪質…。
「ありがとう!リンゴちゃん、化学は、卒業までオール5にしてあげる!」
「これから毎日、セカイを守ろうぜ!!」
剣崎先生、ずぅーーっと地味なメガネ教師でいてくださいっ!!
こうして、私、毒島リンゴは、星屑学園のセカイを防衛するための組織『SAWDO』の一員となったのです…。私の学園生活は、いったいどうなるの!?
寮に帰ってきた私をももが迎えてくれた。
「ただいま…。」
「おかえり!リンゴ、遅かったねどうしたの?なんかすごい疲れてる感じだけど…?剣崎先生には会えた?」
「う、うん…。まあ…。」
「あのさ、リンゴ!ついに完成したの…!」
「へ?何が…?」
「私の超大作『紫苑』が!明日の昼休みに賀東先生に見せるんだっ!もぉー楽しみ過ぎる!」
「おめでとう、もも!」
「えへへ。ありがとう!ねぇ、明日、リンゴも一緒について来てくれない?一人じゃ、なんか緊張しちゃって…。」
「うん。いいよ。明日の昼休みね!」




