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セカイ防衛少女毒リンゴ  作者: 苺鈴
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リンゴとSAWDO1

「ちょっと!剣崎君。いきなりそんなこと言われても、リンゴちゃん困っちゃうでしょ?」

 どこからともなく、一人の女の子が現れた!その子は、ピンクのグラデーションカラーのボブカットの髪型で顔はがっつりメイクをしている。服装はロリータ系のフリルやらリボンやらがたくさんついたふりふりのカラフルなワンピース。その上からいちごミルクみたいな色の白衣を着ている。身長は私より少し高いくらい。なんだか、きゃ●ーぱみゅぱみゅみたい…。

「…上城(かみしろ)先生。遅刻ですよ。」

 え!?先生なの?高等部の生徒かと思ったよ!

「ごめん。6限目の私の授業、実験だったから。片づけに時間かかっちゃってね。はじめまして、リンゴちゃん!私は上城(かみしろ)むつき。担当教科は、化学だよ。よろしくね!」

「はい。こちらこそ、よろしくお願いします…。」

「上城先生。橘先生と相川(あいかわ)先生は、どうしましたか?」

「ああー。橘は、ヤニ休憩中で。相川ちゃんは、今夜なんか流星群の観測するんで屋上で天文部の部員と準備してたよ。…今日、集まること忘れてんじゃない?」

 あ!そういえばみんな科学科目の先生だ(相川先生は地学)!この学園の科学科目の先生たちって、美術部並みに自由人なんだね…。

「そうですか。…さて。話を戻すけど。毒島さん、君も気づいてると思うけど『SAWDO』はこの学園の科学教師4名が中心となって活動しています。」

「私達もこの学園出身なんだよ!」

「この4名の中では、上城先生が一番年う、」

 剣崎先生が何かを言いかけたところで、先生を睨む上城先生の恐ろしい眼光に気づく!

「剣崎君、私が何だって…?」

「いえ!何も!!」

 年上って言おうとしたのかな?ってことは、上城先生って30越えてるの!?全然、見えないや…。

「私は、永遠の17才だよっ。」


「話を戻しますね…。毒島さん、この世界では絶えず、戦争や紛争、殺人などの凶悪犯罪、疫病の流行など実に様々な害悪が存在していますね?これらの出来事を生み出しているのは『セカイを滅ぼす者』の仕業なのです。それに気づいたのは、この学園の創設者である『烏丸(からすま)学園長』なんです。」

 ああ。ももから聞いたことがある。戦争でわが子を失って、戦災孤児達を引き取って学園を作った資産家さんだね。

「毒島さんもご存じかもしれませんが、彼は先の戦争でわが子を失いました。なぜ、わが子の命が奪われなければならなかったのか?この戦争はなぜ起きたのか…。この戦争の概要は社会科の授業で習ったと思いますが、世界恐慌や侵略目的など様々な負の要因により先の戦争は引き起こされましたが、初代学園長は『セカイを滅ぼす者』の存在もこの戦争を引き起こした要因の一つであると考えたのです。そして、その『セカイを滅ぼす者』に対抗できる存在…それが『覚醒者』なのです。そして、毒島さんも昨日『覚醒者』となったのです。」

「…。『覚醒者』っていうのは、誰でもなれるものなんですか…?何で私が『覚醒』しちゃったんですか?そもそも、『覚醒者』の定義って何なんですか?」

「初めに言ったとおり、君は自分でも気づかなかった『チカラ』に目覚めたでしょ?これが『覚醒』です。人には誰でも何かしらの『チカラ』、言い方を変えれば、特技や才能を持っています。勉強でも運動でも、芸術でも何でも…。それに目覚めた者が『覚醒者』なのです。この学園はその『覚醒者』を生みだすことが創設の目的の一つでもあります。『覚醒』する要因は個人によって違います。毒島さん、あなたが昨日『覚醒』した時のことを思い出してみてください。」

「クリームが『くまりんず』を操ってイベント会場を、めちゃくちゃにして、『くまりんず』を愛する子供たちや生みの親である熊野先生を傷つけて、すごく許せないって思って…それから、私の名前のこと馬鹿にされて…堪忍袋の緒が切れて…。そして変身しちゃって…。」

「毒島さん、あなたの『チカラ』を目覚めさせたのは強い怒りの感情です。」


 

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