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セカイ防衛少女毒リンゴ  作者: 苺鈴
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リンゴと美術部1

 時間を少し戻しまして、今日は土曜日。

 私、毒島リンゴは、美術室で衝撃的なものを目の当たりにしていた!

「こ、これは…。」

 それは、一冊のスケッチブックに描かれた絵…。赤いクマ耳をはやした赤髪の男の子と青いクマ耳をはやした青髪の男の子が、半裸で抱き合っている絵…。作者は私と同じ2年2組の生徒、葛西翠香(かさいすいか)ちゃん。肩までのばした髪に、前髪を左右にピンでとめていて、赤いフレームのメガネをしている。体系は少しぽっちゃりしていて、全体的に丸い。ぽちゃかわ女子って感じ。美術部所属で、アニメや漫画に詳しい。

「どうよ?リンゴちゃん?」

「あのさぁ…。この赤い子が『くまりんれっど』で、青い子が『くまりんぶるー』ってこと…?てか、なんで人間の男の子になってるの!?」

「ふふふ。これは擬人化というものだよ。だって『くまりんず』ってイケボ率が高いんだもん!カップリング作り放題だよ!特に、この二人は公式で絡みシーンが多いし、特にアニメの第38話で『くまりんず・えくすとりーむ・ふゅーじょん!(意味深)』するじゃん!」

 『くまりんず・えくすとりーむ・ふゅーじょん!』っていうのは、『くまりんず』のキャラ同士が合体して一体となることによって新しい魔法が使えるようになるの!ちなみに『くまりんれっど』と『くまりんぶるー』が、合体すると『くまりんぱーぷる』になるの。

「うーん。私には理解できないセカイだな…。」

「リンゴ。翠香は腐ってるのよ…。」

 超大作『紫苑』の仕上げ作業をしていたももが、私と翠香ちゃんの話に入ってきた。

「腐る?」

「腐った女の子と書いて『腐女子』って言うの。ちょっと翠香!リンゴをそっちのセカイに導かないでよ!」

「えー。別にいいじゃん!あー。もも、BL系全然だめだもんね…。ホモが嫌いな女子なんてこの世に存在しないと思ってたんだけど…。」

 どういう発想ですか!?でも、翠香ちゃん絵がうまいなぁ…。ももと一緒にスケッチブックの他のページをめくると、いろんなアニメのキャラクターや、オリジナルキャラクターが描かれていた。

 あれ?このページのキャラクター、シーツ?の上で押し倒されて…頬を赤らめてる男性…。どこかで見たことがあるような…。…凍りつく私ともも。

「ねぇ、このキャラクターってもしかして…。…賀東先生?」

「うん!そうだよ。」

『「うん。そうだよ。」じゃねーよっっ!!』私とももが同時に叫ぶ!

「私の賀東先生になんてことしてくれてんのよー!!例え、絵の中であっても許せない!!腐った妄想はあんたの頭ン中だけに閉っときなさいよ!!」

「おかしいですよ!葛西さんっっ!!」

「お…落ち着いて二人とも…。」

 

 その時、美術室の扉が開かれた。

 


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