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セカイ防衛少女毒リンゴ  作者: 苺鈴
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リンゴの休日1

 今日は日曜日。私、毒島リンゴとその友達の藤林ももは、都内某ショッピングセンターに来ていた。なぜこんな場所にいるのかというと…それは、二日前の金曜日(千恵莉ちゃん達にあった日)の晩にさかのぼる。


―金曜日の晩、リンゴの部屋―

「あれぇ?リンゴ、なんだかうれしそう!今日、何か良いことあったの?」

「うん。ちょっとね…。って、ももいい加減、自分の部屋に戻ったら?私、もう寝るよ?」

「ええー!もう少し、話そうよ~。明日は土曜で、学校休みだし寝坊しても大丈夫だよ!てか、今日この部屋で寝ていい?私の同室の真紀(まき)ちゃん、家に帰っちゃたんだもん…。さみしぃー。」

「ここで寝るのはいいけど、私はもう寝るからね…。おやすみ…。」

「ふーんだ…。私まだ眠くないんだもん…。」

 

 うん?…ガサゴソ…、ガサゴソ…何の音!?飛び起きる私。


「ちょっと!もも!何、私の洋服ダンスあさってるの!?」

「リンゴ…。友達として言わせてもらうけど…リンゴの私服ダサすぎ!若い女の子がこんなの着てたらダメだよ!ねぇ、日曜日、一緒にお洋服買いに行こう!」

「はぁ…?でも、どうやってお店まで行くの?」

「ふふふ…。私に任せなさい!あれ?こっちの小さいタンスは何が入ってるの?」

「あああ!待ってそこは…開けないで!そこは、その…下着入れだから!」

「なんだ。下着なんてお風呂場でいくらでも見てるじゃない?恥ずかしがることないよ。あ!さては何か見られちゃまずいものでも隠してるの?」

 ももが、引き出しを開ける!あああああー!!だからだめだってー!!

そこに入ってるのは…。

「リンゴ…。これって、『くまりんず』だよね…?」

 固まる私…。み、見られてしまった。私の『くまりんず』グッズのコレクションが…。


『くまりんず』っていうのは、N●Kの教育テレビで私が幼稚園生くらいのころからずっとやってる幼児向けアニメのことで…。とても中2の女子が見るようなものじゃないのです…!どうしよう…。ももに知られてしまった…。絶対、引いてる…。ももに知られたってことは、クラス中に情報が流れてしまう…!


―ここからリンゴの妄想―

「リンゴ、いい年して『くまりんず』が好きなの!?ありえなーい!もう絶交よ!!」

 まって、ももぉ!絶交しないでええええ…!

「リンゴちゃんって『くまりんず』観てるんだって!」「うわぁっ!幼稚すぎっ!!」「精神年齢が初等部の子以下だよね…。」「もう、みんなで無視しよう!」「幼稚なリンゴちゃんは学園から出てけー!」

 み、みんなー!無視しないでー!!待ってええええー!!

「毒島さん、『くまりんず』が好きなんですか?幻滅です…君はもう僕のクラスの生徒じゃありません!」

 賀東先生までぇええええええ…!いやぁああああー!

 私の学園生活終了のお知らせ…。

―妄想おしまい―


「もも、違うの!これはその。ええと…ね。えーと…。」

「リンゴ…。私も『くまりんず』の大ファンなの!!こんな身近に同志がいたなんて…!」

「え?ほ、本当に!?」

「うん!」

「ああ。良かった…。私の学園生活は守られた…。もも!他の人には絶っ対、言わないでね!クラスの子にも、賀東先生にも!」

「わかってるよ!あ、でも賀東先生も『くまりんず』のファンだよ!」

「え?」

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