リンゴと委員長とヤンキー3
「あ、あのさ?さっき、胡桃君て言った?」
『…うん。そうなの、実は…その、胡桃君も一緒に来てもいいかな?あ!胡桃君は毒島さんに仕返ししようとしてるわけじゃないからっ…。だから…「ああ、もうじれったい!福田、ワイが代わる!」ちょ、胡桃君!?』
『もしもし、よう毒島。久しぶりやな。ワイや、胡桃や。』
「く、胡桃君。あの…この間は、殴っちゃってごめんっ!しかも、あの騒ぎの後すぐ転校することになちゃってちゃんと謝れなくてその…。」
『そのことなら、ワイが先にお前を煽ったんやから、ワイも悪かった…。その…酷いこと言ってすまんかったな…。まぁ、そんなわけでこの件については喧嘩両成敗や。もう、気にすんなや…。本題にもどるんやけど、毒島、お前に頼みがある…。』
「え?何?」
『そ、その…。ええと…。なんやその…。』
「どうしたの…?」
『あああー!やっぱり、恥ずかしいからお前に会ってから頼む!と、とにかく明日、福田とお前んとこに会いに行くから、学園の外で待ってろ!絶対、逃げんなよ!』
「あのさ、でもこの学園すごく遠いからどうやって来るつもり?」
『ワイに任せろ!ちゃんと福田を連れてきてやる!いいか、明日の放課後やからな!もしも、会えんかったら、会えんかったら…?えーと、そやな…?福田がどーなっても知らんからな!「えええ!?ちょっと…胡桃君っ!?何で私なの?」』
「ちょっと!まって、福田さんをどうするつもり?」
女の子を人質?にとるなんて…。胡桃君のことちょっと見直してきたのに…。
『福田を嫁に行けん身体にしたるわっ!(※胡桃君はボコボコにするって意味だと思っています)』
「…胡桃君、きみ、意味わかって言ってんの…?」
『当たり前や!(ボコボコにしたらブスになって嫁に行けんてことやろ?)』
「さ…サイテー!!…もぅ、わかったから、ちゃんと学園の外で待ってるから、福田さんにはぜぇええええたいっ変なことしないでね!!約束だよ!!」
『そんじゃ、また明日な!』
電話が切られる…。明日は、天地がひっくりかえっても、二人に会わねば…。福田さんを胡桃君の毒牙から守るために…!福田さんの貞操のために…!
―ところ変わって、委員長と胡桃君―
「よっしゃ!これで明日、毒島に会えるで!良かったな、福田。あれ、どないしたん?黙り込んで?あぁ、途中で電話代わっちまって悪かったな…。うん?そのことやなくて…ああ!お前をどうこうするってのは冗談や、冗談!だから気にすんなって!…福田?」
「…く、胡桃君のばかぁあああああ(泣)!!変態!破廉恥!スケベ!!」
「な、なんでそうなるんや!?ワイがお前に何したっていうんや?」