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セカイ防衛少女毒リンゴ  作者: 苺鈴
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毒島リンゴの過去3

 叔母さんと会った次の日、リンゴは「やられたらやり返す」を実行するため速足で学校へ向かいました。教室の扉を開けるのは毎朝怖くてしかたがなっかたのですが、勇気をだして扉をあけました。

「わー!毒リンゴが来たぞ!」

「毒ガス注意報発令(笑)」

「なんで来たんだよ!」

「か・え・れっ!」

 心無い言葉が教室中からリンゴにむけられました。そして、一人の男子が近づいてきました。わざとらしくリンゴの肩にぶつかると

「ぎゃあああ(笑)!毒リンゴの毒がうつったああー!死ぬうううう(笑)!」などと叫びながら周りの生徒に触ろうとしました。

「やめろよ!毒がうつるだろ!こっちくんな(笑)」

「リンゴを教室から追い出せば助かるぞ(笑)!」

「リンゴを追い出せー!」

「教室から出てけー!」

 リンゴに鉛筆や丸められたプリントやぞうきんが投げつけられました。リンゴは自分の今までの人生(まだ9歳だけど)の中で名前をからかわれた怒りと悲しみを全て右手の握り拳にこめて、教室の中心で騒ぎまわる一人の男子(いじめの主犯)の頬を目がけて繰り出しました!

 

 一瞬の静寂。


 

「痛ってぇ!何すんだよ!」

 リンゴに殴られた男子は頬をおさえながら、リンゴを睨みました。そして教室中からまた非難の声が飛んできました。

「毒リンゴが殴ったぞ!いけないんだー!」

「暴力反対!」

「毒リンゴに殴られたからアイツ、毒で死ぬんじゃねーの(笑)」


「そうよ。私の拳からは呪いの毒がでるの。」

 リンゴは、アニメにでてくる悪の支配者をイメージしながら冷徹な口調で言いました。クラス中がまた静まり返りました。

「白雪姫を死なせたのと同じ毒よ。あんたきっと、明日の朝までに死ぬわ。」

 リンゴの迫力に、リンゴに殴られた男子は呆然とし、今にも泣きそうになりながら震えた声で

「ど、どどうすれば…助かるの…?」

「さぁ?白雪姫は王子様のキスで生き返ったから、誰かとキスすれば助かるんじゃないの?でも、あんた歯並びガチャガチャだよね。あんたみたいな汚い口元のやつとキスしたい子なんているの?」

 リンゴは吐き捨てるように言うと、何事もなかったかのように自分の席につきました。その日以来、リンゴへのいじめはピタリとおさまったのです。リンゴはクラスメイト全員から恐れられる存在となったのです。毒のことはもちろん全て嘘です。

 

 

 余談ですが、リンゴに殴られた男子ですが、毒を解くためにクラスメイト全員にキスを迫まりましたが、当然断られ、しかたなく母親にキスしてもらったとかしなかったとか。彼は自分の口元にコンプレックスがあったため、リンゴをいじめの標的にすることで自分がいじめられないようにしていたのかもしれません。

 

はじめまして。

作者の苺鈴(すとろべる)です。私の作品を読んでくださっている方本当にありがとうございます!

今回、リンゴへのいじめの描写や仕返しの描写がありますが、他人の名前や容姿を中傷することは絶対にやめましょう!私自身、容姿にコンプレックスがあり、からかわれた時はすごく傷ついたことがあります。

 これからも『セカイ防衛少女毒リンゴ』をよろしくお願いします。

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