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セカイ防衛少女毒リンゴ  作者: 苺鈴
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委員長とヤンキー5

 動揺しまくる私、2年1組クラス委員長の福田千恵莉。き、キスってどういうこと!?落ち着け、千恵莉。キスくらいなんだっていうの、私もう中2だよ!キスなんて漫画やアニメやドラマでいくらでも観てきたじゃない!実際にしたことはないけど…。

「そーいうわけで。だから、そのぉ…毒島の転校先、教えてもらえんか?」

 胡桃君と毒島さんがキス…。なんだろうこの気持ち…それってなんだかすごく…。

「…ぃやだ(小声)。」

「はぁ?今なんつった?」

 え?えええ!?私今、「いやだ」って言った?え?な、なんで…?

「あ、ううん。何でもない!あのさ、胡桃君。私、き、キスしても呪いは解けないと思うよ…多分。」

「はぁ?何でや?」

 だって、それは「胡桃君は呪われたんじゃなくて、毒島さんに恋しちゃっただけだよ!」って胡桃君に言ってやりたい!けど…。

「と、とにかく。毒島さんに会えばわかると思うの…胡桃君が毒島さんのことをどう思っているか…。」

「?何言っとんのかようわからんけど…。教えてくれるんか!」

「うん。そのかわり、私も一緒に毒島さんに会いに行くよ!」

「はぁ?なんでお前が一緒に来る必要あんのや?」

「あのね。私、毒島さんがあの噂のせいでクラスで孤立してるのすごく気になって、仲良くなりたかったんだけど…。私も噂が怖くて、毒島さんと距離を置いてしまったの…。それで、昨日突然、毒島さんが転校しちゃって…。私、毒島さんに何もしてあげられなかった…!こんな自分が情けなくて、悔しくて…。だから、私、毒島さんに会って謝りたいの!あと、ちゃんとお別れの言葉を言いたいの!だから…。私も一緒に行ってもいい…?」

 言いながら、私の目からは涙があふれていた。

「お前、名前なんて言うんや?」

「へ?…福田千恵莉だよ…?」

「福田。お前、ええ奴やな…。」

 胡桃君が私の頭の上に手を置いてぽんぽん軽くたたきながら笑った…。ふぇええええ!?

「わかった。一緒に、毒島に会いに行こうや。だから、もう泣くなや…。(ワイが泣くと姉貴が良くこれをしてくれたよな…)これじゃ、ワイがお前をいじめてるみたいや…。」

「う、うん!」

 胡桃君の笑った顔初めて見た…!そして、胡桃君の手が私の頭に触れた…!?ひゃあああ…。

「てか、福田、お前、顔めっちゃ真っ赤やけど大丈夫か!?熱でもあるんやないか?」

 私のおでこに胡桃君の手が触れる!?うわぁああああ!!


 こうして、私と胡桃君は一緒に毒島さんに会いに行くことになったのです。


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