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セカイ防衛少女毒リンゴ  作者: 苺鈴
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委員長とヤンキー4

 私、2年1組クラス委員長の福田千恵莉は、2年4組のヤンキー胡桃城太郎君に毒島リンゴさんの転校先を教えるべく放課後、声をかけました。しかし、朝の出来事の再現のようにさっそく怒鳴られ、心折れそうですが、頑張ります!

「どうして胡桃君は、毒島さんに会いたいの?理由をちゃんと説明して。正当な理由がなきゃ転校先は教えられない…!」

「…。まあ、とりあえず、場所を変えへんか?…お前、ちょっと周りみてみい…。」

 周りをみわたすと、ひゃあ!私たちのことすごい、いろんな人にみられてる!?時は放課後。ここ、玄関に通じる廊下だから下校する生徒がたくさんいるんだった…。どうしよう、恥ずかしい…。同じクラスの子にみられてたらどうしよう…。(ここで美鈴ちゃんに目撃されてしまったみたいです…。)

「駅前の公園わかるか?」胡桃君が小声で言う。

「うん、知ってる!小さいころよく友達と遊んだ場所だから。」

「…よし、そこで、落ち合おう。お前はあと5分してから来い。」

「うん。わかった!」


 そして、駅前の公園へ。

「遅くなって、ごめんね。」

「別に。気にすんな。それより、ワイが毒島に会いたい理由言えば、転校先教えてくれるんやな?」

「うん。ただし、正当な理由じゃなきゃダメだよ!」

「…。はぁー。お前、『毒リンゴの噂』知っとるか?」

「うん…。毒島さんの噂でしょ…?。毒島さんに関わると呪われるとかなんとか…。いろいろあるけど、それが毒島さんと会うことと、どう関係あるの?」

「昨日の朝、ワイ、毒島に殴られたやろ?そん時に、どうやら『毒リンゴの呪い』を受けてしまったみたいなんや…。」

「えええええー!?毒リンゴの噂って本当だったの…!?」

「そうみたいや…。この呪いのせいでいっっつもアイツが頭ん中に現れてくるんや…。そんで、アイツんこと考えるとなんか胸の奥がズキズキ痛むし…。なんか動悸も早くなるし…。」

「あのさぁ…。それってもしかして…胡桃君、毒島さんのこと好…。(これって私の口から言っていいことなのかな…?)」

「なんや?途中で言いかけて?(なんか姉貴にも同じこと言われた気が…)」

 言っていいのかなぁ…。本人、気づいてないみたいだし。でも、毒島さんへの恋に気づかずに困惑して悶え苦しむ胡桃君…普段は威張ってるのに、こんなに弱っちゃって…なんか、可愛い。

「ううん、何でもない。それで、毒島さん会ってどうするの?」

 なんだ、やっぱり毒リンゴの噂なんてきっと全部デマなんだ…!胡桃君、毒島さんへの思いを呪いと勘違いしてるだけだ…。

「この毒リンゴの呪いを解く方法、知ってるか…?」

「毒リンゴの噂はいろいろ聞いてきたけど、そういえば解く方法は聞いたことないな…。」

「その、方法はなぁ…。その方法はなぁ…。」

 胡桃君は顔を赤らめて、黙ってしまった。な、なんだろうこの可愛い胡桃君は!本当にあのヤンキーで怖い胡桃君なの…!?

「その方法って…?」

「ぶ、毒島に…。」

「毒島さんに?」

「き、きききき…。」

「き?」

「…キスすることなんやーーー!!」

「き、ききキスぅううううー!?」

 

 


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