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セカイ防衛少女毒リンゴ  作者: 苺鈴
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リンゴともも2

 そうこうしてる間に美術室に到着した。

「ここが、第2美術室。そして、わが美術部の城!さぁ、入って入って!」

「し、失礼します…。」

 扉を開けると、絵の具や画材の独特のにおいが漂ってきた。結構広いんだね…。

「あれ、他の部員の人は?」

「あー。みんなもう帰ったみたい。うちの部、みんな自由人なの。『描きたいときに描きたいものを描く!』がこの部のモットーなの。描きたくない時は部活にでなくていいし、描きたいときは時間が許すまで描くんだ。でも、作品展が近いから、最近はみんな遅くまで残ってやってるんだけど、みんなもう結構作品が完成してきたみたい。私も、あと少しで完成なの!そうだ、リンゴに私の超大作(途中)を見せに来たんだよね!」

「賀東先生への愛をこめたとかなんとかいう…。」

「じゃじゃーん!これが私の超大作(途中)題名は『紫苑(しおん)』!!」

 ももは、一枚のキャンバスにかかっていた白い布をていねいにはがした。

 そこには、紫色の菊のような可愛らしい花がキャンバス一面に描かれていた。

「うふふ。…どうよ?」

「うわぁ…。綺麗…。画面いっぱい同じ花が描いてあるのに、ひとつひとつ色づかい?っていうか色味?が微妙に違っていて…。なんだか花ひとつ、ひとつに違った表情があってそれが見え隠れしてるっていうか…。ごめん、私美術のことはよくわからないけど…すごく素敵だね…!」

「…。」

 ももは、私を見つめて黙ってしまった。

「もも?…ごめん、私、何か変なこと言った?」

 すると突然、ももが私に抱き着いてきた!?えっ!?これ、どういうこと…!

「…すごいよ。すごいよリンゴー!!私がこの絵に込めた思いに気づいてくれた!!うわあ…!うれしい…。私…リンゴと友達になれて良かった!」

「と、友達…!?」

「そうだよ。私とリンゴは友達!」

 


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