リンゴと新しい学校1
苺鈴です。
更新、大変お待たせいたしました。
ここからはリンゴちゃんのが語り手に戻ります。
私、毒島リンゴが前の学校を辞めたのが月曜日、星屑学園中等部に編入したのが火曜日。そして今日は木曜日。1限目はなんだっけ?
星屑学園は、都内のかなり外れにある。男女共学で初等部、中等部、高等部で構成されており全寮制。生徒の外出が許されるのは毎週、金曜日の放課後から日曜の午後5時まで。施設は一般的な学校にあるものは全てそろってるので説明省略。
どうして、突然この学校に編入することになったのかというと…。
―時間をさかのぼること月曜日。星屑学園に向かう海月叔母さんの車の中-
「今からリンゴちゃんが編入する星屑学園はね、さっきも言った通り私とあなたの両親の母校なの。あなたの両親はこの学園で出会ったのよ。懐かしいわ。私に『やられたらやり返せ』って教えてくれた先生はこの学園の先生なの。」
父さんと母さんは同い年で、父さんと叔母さんは双子の兄妹なの。だから全員、同級生だったんだ。
「私たち、この学園が大好きだったわ。それでね、自分たちに子どもができたら絶対この学園に入学させようって約束していたの。…でも、あの事故が起こって、あんな形で別れることになるなんて夢にも思わなかった…。でね、『リンゴちゃんを星屑学園に入学させる』ことは、二人の遺言だと私は思ったの!」
「それなら、何で初等部から入学させてくれなかったの?そして、なんで、このタイミングで編入するの?」
「リンゴちゃんが小学校にあがる前の年にね、突然この学園が閉鎖されてしまったの。理由は全く公表されなかったの。経営が成り立たなくなったとか、学園職員の汚職とかなんとか…マスコミがいろいろな憶測をたててたけど、結局原因不明…。ショックだったな…。でもね、それが突然、去年から学園を再開させたの!」
「なら、中等部から入学することできなかったの?」
「ごめんね、私が学園が再開されたことを知ったのは、今年に入ってからなの…。日本に帰ってきたは、リンゴちゃんの中学の入学式が最後で、そのあとはずっと仕事でいろんな国をまわっていたから。学園が再開したことも本当に偶然、仕事の取引先の相手に聞いたの。」




