表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
セカイ防衛少女毒リンゴ  作者: 苺鈴
14/139

毒リンゴの噂

苺鈴です。

ここからは、またリンゴちゃんの語り手に戻ります。

読んでくれている方本当にありがとうございます!

 生徒指導室から出る勇気がない…。もし、私に親しい友達がいたらこんな時に迎えに来てくれるのかな。

でも、私に友達はいない。

 

 『毒リンゴ』の噂は入学した当時からあった。みんな私を恐怖と興味の目でみてきた。噂は時を越え、尾ひれを生やし浸透していった。入学当初はこの目にさらされることがなにより辛かったけど、慣れれば平気だった。そういえば、ある時、こんな噂が流れた。

「毒リンゴの噂話をすると呪われる。」この噂がでまわってから、毒リンゴの話をする人はいなくなった。

でも、今度は

「毒リンゴの噂話をした日の夜、枕元にリンゴをお供えする(さっちゃんかっ!)と呪われずにすむ」という噂がでまわると、また噂話が広まった。いったい誰が考えてるんだか…。

 噂の流行り廃りは激しいらしく、毒リンゴの噂も最近はほとんど聞かなかった。みんな、野球部のキャプテンがマネージャーと幼馴染に二股かけてたとか、2年のある先輩が有名雑誌のモデルにスカウトされたとか、みんなの関心はすぐに別のものに移って行った。

 

 それが、この朝の一件でまた学校中に広まってしまった。

まぁ、とにかく、この部屋からでなければ何も始まらないか…。胡桃君にも謝らなきゃだよね…。煽ってきたのは向こうだけど、殴ったのは私だし…。お見舞い行ったほうがいいのかな…?取り巻き君達にお礼参り?とかされたらどうしよう…。怖い…。あ、でも毒リンゴの噂を知ってたから私には手を挙げないかな…。


 「両親の事故死は毒リンゴの呪い」誰がこんなひどい噂を流したんだろう…。ガチャ谷君かな…?私のこと恨んでそうだし…。こんな噂聞きたくなかった。私は確かに自分の名前が嫌いだったけど、両親を恨んだことは一度だってなかった…。本当にひどい…。


ガラガラと生徒指導室の扉が開いた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ