表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
セカイ防衛少女毒リンゴ  作者: 苺鈴
117/139

リンゴと有寿

 私の目の前に、怪物はいなくなっていて…。私の腕の中にいるのは、私の新しい友達の有寿ちゃん…。

「有寿ちゃん…。私たちの『セカイ』へ一緒に帰ろう…!」

 気を失っている有寿ちゃんを抱きかかえ、図書室の扉に手をかける私。…あれ?開かない!

 ああー!!本の文字がまだ、鏡文字になってるー!!まだ『鏡の国』にいるみたい…。どうしよう…!?


 その時!図書室の扉が縦一文字に斬れた…!?そして、本を見ると文字が鏡文字じゃなくなってる。元の『セカイ』に戻ったんだ!扉の向こうから現れたのは…。

「あなたは…!藍色の覚醒者さん…!?」

「…二人とも、怪我はないか?」

「は、はい!…助けてくれて、ありがとうございます!ああ、そういえばクリム君の時、邪魔しちゃってすみませんでした…!」

「…気にするな。」

 藍色の覚醒者さんが立ち去ろうとする。

「あ!待ってください。あなたは、いったい誰なんですか?」

「…『セカイを滅ぼす者』を滅ぼす者。すまないが…俺は、それしかわからないんだ…。」

 藍色の覚醒者さんは、消えてしまった…!


「…あれ?ここは、どこ…?」

 有寿ちゃんが目を覚ました!

「有寿ちゃん…!ここは、図書室だよ。」

「…あの?あなたは、誰ですか?」

 え…?ああ!変身がまだ解けてないんだ!

「…声は、リンゴちゃんみたいだけど…?」

「違うよ!私は…えーと…アリスです!」

「あなたが、夢の中で私を助けてくれたんですか…?あんまり、よく覚えてないんですが…ありがとうございます、アリスさん。私と同じ名前ですね…。」

「どういたしまして!では、私はこれで…!」

 急いで、図書室を出る私!すると、元の姿に戻った…。戦闘があった場所から出ると変身が解けるのかな?


 


  そして、次の日の放課後の図書室。

「ももちゃん、リンゴちゃん。まだ、途中なんだけど…。私が書いた童話、読んでもらってもいい?」

「読んでいいの?やったー!!じゃあ、あたしが先に読むね!」

「えー!?なんで、ももが先なの?私が、有寿ちゃんの読者第1号になりたい!!」

「有寿ちゃんは、『ももちゃん、リンゴちゃん』って言ったから、私が先だよー!」

「そんなのずるいよ!」

「…二人とも、喧嘩しないで!」

「ああ、別に喧嘩してるわけじゃないから大丈夫だよ!って、もも…先に読んでるし!」

「えへへ。私が童話作家の澪門有寿先生の読者第1号だね!…何々、主人公の名前はアリスで…。」

「…ももちゃん、読み上げないで!…恥ずかしい。」

「いやいや、恥ずかしがることないよ。よく書けてるよ!おもしろい!」

「ももー!私にも早く、読ませて!」

「…有寿ちゃん。この主人公なんだかリンゴみたいだね?髪と目の色が違うけで、髪形とか、しゃべり方とかなんか似てる!」

 えええ…!?

「実は、昨日、不思議な夢を見たの…。私は、童話の『セカイ』にいて…ずっとこの『セカイ』に逃げていたいと思ってたんだけど…。そこへアリスって名前の女の子が現れて…。わたしをこの『セカイ』につれ戻してくれたの…!そのアリスさんが、なんだかリンゴちゃんにそっくりだったの!」

「へ、へええ…。不思議な夢だねぇ…。ああー。もも、早く読ませて!!」

「…ももちゃん、リンゴちゃん。こんな私と友達になってくれて本当にありがとう…!」

「有寿ちゃん、私も同じ気持ちだよ!私、有寿ちゃんともっともっと仲良くなりたい!」

「私も!有寿ちゃんのこの大作に負けないすっごい挿絵を描いてあげる!!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ