4 適応障害?
3か月位前、日曜日の夜だった。
体調に異変を感じていた。
急に身体が鉛のように重たくなり、気持ちが沈んだままになって、立っていられない。
座っていても疲れてしまう。
体を横たえると、そのまま眼球が一点をぼんやり見て動かなくなる。
心の回路が切られてしまったような、正気を失うような、何とも言えない状態になってしまった。
疲れが溜まっているんだと思って、仕事を3日ほど休んだが、心が騒いで休めない。
眠れない。
自分で自分がコントロール出来なくなる。
食欲も無くなり、身体が異常にだるい。
ずーっと胃のあたりが痛かったので、内科の診察を受けてみようと考え、少し大きな病院に向かった。
行きつけの近所の医院だとちゃんと検査のできる病院を紹介すると言われそうな気がして、二度手間になるので電車に乗って初めての大きな病院に向かった。
検査は血液検査と触診とレントゲンだけだったが、特に問題はないと言われる。
医師はその後、ひと呼吸おいて言った。
「心療内科も受診してみましょうか?」
「えっ!心療内科?」
その日の午後同じ病院の心療内科を言われるまま受診することになった。
心療内科の医師はとても優しく、いろんな質問とチェックシート、それと直接病気とは関係ない雑談のような会話を混ぜながら総合的に判断してくれたみたいだった。
私の目を見てはっきり言われた。
「適応障害だと思われます。
このまま仕事場でのストレスを受け続けるとさらに悪い状態になる思われます。
強いストレスによって心のバランスがとれなくなっているようですね。
でも何も怖がることはありません。
少し時間がかかるかもしれませんが休養を正しく摂ることによって良くなっていくと思われます。
安心してください。
一番大切なことは心をゆっくりさせることです。休むことです」
と言われた。
とりあえず、医師には
「分かりました」
と頷いた。
この医師の判断は正確で適切だと直感した。
信頼できると思った。
でも
適応障害って何?
病院からの帰りの電車の中で適応障害という医師の言葉が気になっていたが、スマホで調べることはしなかった。
今は何も考えたくはない。
気にしなければならないことを少しでも減らしたい。
そんな気持ちだった。
仕事は休めないと思っていたが、もう仕事をする気力がなくなっている。
これ以上重たい荷物を持って山登りは出来ない。
歩くことも出来ない。
背中の荷物を下ろさなければ耐えられない。
横になって休もうとしても、心が勝手に歩き回ってしまうのだ。
肺の辺りが戦闘モードに入ってしまっているような何とも表現できない感じで、とにかくOFF モードに出来ないのだ。
心のエンジンが止められない。
わけがわからない悲しみで涙がでてしまう。
泣いている自分を鏡で見るとやはり普通の状態ではないことは確かなようだ。
このままどうなってしまうんだろうか?
不安が襲いかかってくる。
正常な精神状態でないことは認めなければならない。




