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第八話☆図書館のぬいぐるみお泊り会

そこは小さな図書館だった。


新人の司書のお姉さんは、その日、一大イベントを任されていた。


図書館の常連さんたちが大事にしているぬいぐるみを預かって、「図書館でお泊りイベント」を行うんだ。


ぬいぐるみたちはそれぞれ好きな本を読んで、集まってお茶会をして、夜の図書館を満喫するんだけど、司書のお姉さんはそれを写真におさめて次の日ぬいぐるみの持ち主にぬいぐるみと一緒に写真を手渡すお仕事をするんだ。


夢があるよね?


お客さんは小さな女の子だけじゃなく、年配の貴婦人も来るんだそうだ。


「うちの子をよろしくお願いします」って預けてゆくんだって。


ぼくもぬいぐるみになって、お泊りイベントに参加してみたい。


だけど、人間の参加はダメなんだって。ほんとにずるい。


「きみ、代わりに行ってみるかい?」


ぼくの部屋にある、ねずみのぬいぐるみに尋ねてみる。


ねずみは思慮深く考えているように見えた。


海外のアニメで活躍しているねずみのぬいぐるみだ。まぶたが半分閉じて眠そうな目をしている。六本あるひげは、だらしなく四方へ伸びて、先がだらんと下がっている。


「きっと、楽しいと思うよ?お泊り会でお友達作ってきたら?」


ねずみはうんともすんとも言わない。


ねずみの両手を持って、宙をぶーん、と飛ばせて遊ぶ。


こんなことだってできるんだからさあ。きっと大丈夫だよ。



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