第1章:死神の目、覚醒!
よお、はじめまして! ……って、え、俺の名前? 夜崎悠真、よろしくな!
いやさ、急に何だよって感じだろ? わかる、超わかる。
だって俺だって、ついこの前まで普通の高校生だったんだから!
遅刻ギリギリで学校ダッシュして、テストで赤点回避に必死で、
放課後は友達とゲーセンでだらだら……そんな毎日が、俺の青春だったはずなのに!
でもさ、人生ってマジで何が起こるか分かんねえよな。
ある日突然、赤い目の悪魔が襲ってきて、わけわかんない声が頭に響いて、
気づいたら手にデカい鎌持っちゃって!
しかも、なんか「死神の力」とかいうチート級の能力が目覚めたらしくて、悪魔をバシバシ倒すハメに! いや、待て待て、俺、ただの高校生だぞ!? こんなバトル漫画みたいな展開、聞いてねえって!
そこに追い打ちをかけるように、ゴスロリ美少女のリリスが現れて、「世界を救え」とか無茶振りしてくるし! 青春? そんなもん、悪魔の爪にズタズタだよ! でもな、なんかこのドタバタな日々、嫌いじゃない……って、ちょっとだけ思ってる自分がいるんだよな。ハハ、俺もしかしてバカか?
さあ、お前もこの波乱万丈な俺の冒険に付き合ってみねえ?
悪魔とのバトル、謎だらけの死神の力、そしていちいちカッコいい(自称)俺のツッコミ! 絶対後悔させねえぜ! 準備はいいか? じゃ、ページめくって、俺の世界に飛び込んでこい!
――夜崎悠真(一応、主人公)
「ハァ……また遅刻かよ。マジで最悪なんだけど!」
朝の喧騒を切り裂くように、少年・夜崎悠真は駅のホームを全力疾走していた。
ボサボサの黒髪に、だらしない制服。どこにでもいる高校二年生……に見えるが、
彼には誰にも言えない秘密があった。
「ったく、なんで俺の人生ってこう波乱万丈なんだよ!」
悠真が愚痴を吐きながら校門をくぐった瞬間、背筋に冷たい感覚が走った。
まるで誰かに見られているような――いや、もっと不気味な何かだ。
「――見つけた」
低い、まるで地獄から響くような声。悠真が振り返ると、そこには異様な存在が立っていた。
全身が黒い霧に覆われ、赤い目だけがギラリと光る。人間じゃない。間違いなく――悪魔だ。
「お前、な、何だよ!? 俺に何の用だ!」
悠真の声は震えていたが、なぜか体は動いた。まるで本能が「逃げろ」と叫んでいるかのように。
だが、悪魔は一瞬で悠真の前に立ちはだかり、鋭い爪を振り上げた。
「死ね、死神の血を引く者よ!」
「――っ!?」
その瞬間、悠真の視界が真っ白に染まった。心臓がドクンと大きく脈打ち、
頭の中に直接響く声が聞こえた。
《契約を果たせ、夜崎悠真。死神の力を解放しろ!》
「契約? 死神? 何!? 何!? わけわかんねえよ!」
だが、悠真の叫びを無視するように、彼の右目が燃えるように熱くなった。
次の瞬間、右目の瞳が漆黒から真紅に変わり、
まるで世界がスローモーションになったかのように悪魔の動きが見えた。
「――ハッ! 見える! こいつの動き、全部見えるぞ!」
悠真は反射的に体をひねり、悪魔の爪を紙一重でかわした。
同時に、右手に冷たい感触が走る。見ると、
そこには漆黒の鎌――いや、死神の象徴ともいえる巨大な「死鎌」が握られていた。
「マジかよ……俺、こんなの持っちゃってる!? か、かっこいいじゃん!」
「小僧、調子に乗るな!」
悪魔が咆哮し、黒い霧をまとった腕を振り下ろす。だが、悠真はニヤリと笑った。
「悪いな、俺、今めっちゃテンション上がってるんだよ!」
死鎌を振り上げ、悪魔の腕を一閃。黒い霧が切り裂かれ、悪魔が苦悶の声を上げる。
「ぐあああ! 貴様、ただの人間では……!」
「ただの人間? ハハッ、残念だったな! 俺、今日から死神の力持っちゃったみたいだからよ!」
悠真が死鎌を振り回すたび、悪魔の体はみるみる削られていく。
最後には、悪魔は黒い煙となって消滅した。
「はぁ……はぁ……やった、のか?」
息を切らしながら、悠真は死鎌を見つめた。
すると、鎌は光の粒子となって消え、右目の赤い輝きも元に戻った。
「何だったんだ、こりゃ……」
その時、後ろから軽やかな拍手が聞こえた。
「ブラボー! 初陣にしては上出来じゃない、悠真くん!」
振り返ると、そこには銀髪の美少女が立っていた。
ゴスロリ風の黒いドレスに、片目には眼帯。まるでアニメから飛び出してきたような存在感だ。
「て、てめえ、誰だ!? ていうか、俺の名前知ってる!?」
少女はクスクスと笑い、悠真にウィンクした。
「私はリリス、死神協会の監視員。キミは今日から死神の力を継いだ者よ。
これから悪魔をバシバシ倒して、世界を救う大冒険が始まるんだから! 準備はいい?」
「は!? 死神協会!? 世界!? いやいや、俺、ただの高校生なんだけど!?」
「ふふっ、悠真くんのそのノリ、嫌いじゃないわ。さあ、行くよ! 次の悪魔がもうキミを狙ってるから!」
こうして、夜崎悠真の波乱万丈な死神ライフが幕を開けた。悪魔との戦い、謎の美少女、そしていまだ明かされない「死神の目」の秘密――。果たして、悠真は世界を救えるのか!?
「マジで、俺の青春、返してくれよぉ!」
後書き
やっほー! みなさん、初めまして! もしくは、お久しぶり! 作者のGOROでーす!
『夜崎悠真の死神ライフ ~悪魔退治、始めました!~』、
楽しんでいただけましたか?
いやー、悠真のドタバタな死神ライフ、
書いていてめっちゃ楽しかったんですけど、
どうでしょう? あの「マジかよ!」「青春返せ!」って叫びまくる悠真のノリ、
好きになってもらえたら嬉しいな!
この物語、実は「カッコいいバトルと青春のギャップ」をテーマにしてみたんです。
だって、考えてみてくださいよ。普通の高校生が急に死神の力とか持っちゃったら、
そりゃパニックですよね! でも、悠真ってなんか憎めない奴じゃないですか?
ビビりながらもちゃんと悪魔に立ち向かうし、ツッコミのキレもなかなかでしょ?(笑)
そんな彼が、リリスやこれから出てくるキャラたちとどう絡んでいくのか、ぜひ楽しみにしてください!
そうそう、リリス! あのゴスロリ美少女、めっちゃミステリアスですよね。実は彼女、ただの監視員じゃないかも……なんて、ほら、匂わせちゃう!(編集さんに「ネタバレすんな!」って怒られそうだけど) あと、死神協会とか悪魔の設定も、これからガンガン掘り下げていく予定なんで、次巻も期待しててくださいね!
最後に、読者のみなさんに感謝を! こうやって悠真の物語を手に取ってくれて、ほんとありがとう。Xとかインスタで感想呟いてくれたら、作者めっちゃ喜びます!(ハッシュタグ #死神の目 でよろしく!) じゃあ、また次巻で会おうぜ! 悪魔をぶっ倒す準備、しといてな!