ハカセにお風呂に入れてもらうと
ミコナをお風呂に入れる時もハカセはとても丁寧に行います。どうすればミコナが安心できるか、不安を少なくできるか、それを考えるんです。だからかハカセにお風呂に入れてもらうとミコナはとても安心した様子になります。泣いたり騒いだりしないんです。
だけどルリアが入れようとするとなんだか機嫌が悪くなって泣き出してしまう。ルリアも彼女なりに丁寧にやろうとはするんですけど何かが違うみたいですね。ハカセとは。
だからハカセがお風呂に入れます。ミコナがその方がご機嫌でいてくれるんですから別に無理にルリアにさせる必要もないでしょう? だってこうしてお風呂に入れなきゃいけないのは今の間だけ。ミコナが大きくなってきたらもうハカセとは一緒に入ってくれなくなるでしょう。
いつかはそうなるのが分かっていても、分かっているからこそ、今は一緒に入れるのを楽しみます。
ハカセがお風呂でミコナを洗う時は、たっぷりと泡立てた石鹸を手に付けて、素手で洗います。スポンジとかでごしごしする必要がないからです。本当は石鹸さえ必要ないくらい。洗いすぎると皮膚の油分が流れてしまって荒れてしまいますから。
石鹸も赤ん坊用の刺激の少ないものを使います。大人と同じにはできません。
大人と同じようにすれば手間は省けるかもしれませんけど後からいろいろと不具合が出てくれば省いた手間なんてあっという間になかったことになってしまいます。だから最初からちゃんと手間をかけるのが結局は一番楽だったりするんです。
ミコナに信頼されるようにするのもそれです。信頼されるような接し方をしなければ後から反抗されたりして大変ですよね。
人は、信頼してる相手にはそんなに大きな手間を取らせたいとは思わないものですよね。
お風呂場の床にどっかりと座って、ミコナは自分の膝の上に乗せて安定させて、ルリアが用意してくれたベビーバスのお湯の温度をちゃんと確かめてから小さめの手桶でお湯を掬って、それもいきなり乱暴にじゃなくて、そっとミコナの体にかけます。
するとビクッとミコナが反応します。ちょっと困ったような泣きそうな表情になって。やっぱりまだまだ怖いんです。だけどハカセは、
「大丈夫だよ。こわくない。パパがいるからね」
とにかく穏やかに声を掛けました。そうやって安心させるんです。そしたら途端にミコナの表情が柔らかくなります。それを確認してまたそっとお湯を掛けます。今度は大丈夫そうでした。だからさーっと全身にお湯をかけて。
それから石鹸を掴んで手に付けて揉むようにしてしっかりと泡立たせた上でミコナの体を柔らかく撫でるように洗ったのでした。




