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無理のない範囲で済むように

ミコナを妊娠していたルリアをハカセはとても気遣ってくれました。ある程度の運動は必要ですから何もさせなかったわけじゃありませんけど。でも無理のない範囲で済むように家事も分担してくれました。


特に、大きなお腹を抱えてのお風呂掃除やトイレ掃除はとても大変なのでハカセの役目になりました。その上で階段の掃除をするためのロボットとかも作って負担を減らすための努力をしたんです。


それはハカセ自身が掃除とかがあまり得意じゃないからというのもありましたけど。だからこそ自分が得意とする形で何とかしようとしたんです。


ドンキーもお散歩のついでにルリアが買い物を済ませられるようにという意味もあって作られたものです。ある程度は運動もしなくちゃいけないのでお散歩という形で運動もしつつ大きな負担がかからないようにしたんですね。


ハカセにとってルリアはとても大切な人でした。だから気遣うのは当たり前だったんです。


『自分は気遣ってもらえてないから、自分以外の誰かを気遣うとかしたくない』


とは考えません。だって自分にとって大切な人を気遣いたいと考えるのはハカセにとってはとても自然な気持ちでしたし。それにルリアだってハカセのことをとても気遣ってくれてます。だからお互い様なんです。


そんな二人の姿を、五歳になるまでの間とはいえミコナはずっと見てきました。それを真似するだけでミコナは誰かを気遣うということができる人に育っていったんですね。


それを狙っていたわけではありませんけど、でも親がしていることを子供が真似ることで学んでいくのは分かってましたから意識をしていたのも事実です。


ミコナが生まれる前から。


生まれてから取り繕うみたいにやっても上手くいかないとも思ってましたしね。


「ありがとう、ルリア」


ミコナが生まれた時、ハカセはずっと傍でルリアを励まして、そしてちゃんと感謝してくれました。だからルリアも、


「うん…うん……」


頷きながら、『この人を好きで良かった』って思えたんです。励ますって言ってもやたら五月蝿くしてかえって邪魔をするような感じでもありませんでしたし。


そしてハカセからしたらルリアは自分の子供を命を賭けて生んでくれた人ですから。感謝するのは当然でした。


ミコナが生まれてからもハカセはちゃんとルリアを労りました。そうやって労る姿を見せてきました。生まれたばかりのミコナの世話でボロボロになってるルリアをバカにしたりしませんでした。ボロボロになってまで頑張ってくれてるルリアを労るのなんてハカセにとっては当たり前なんです。


その上でハカセ自身もオムツ替えとかを積極的にしたのでした。



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