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ちゃんとミコナ本人を見て

ルリアとハカセのところにはミコナしか来ませんでしたけどルリアもハカセもミコナを自分と同じとは思いませんでした。他所の子供と同じとも思いませんでした。


だから誰かが言っている<教育理論>はあてにしませんでしたしちゃんとミコナ本人を見てミコナ本人の反応から彼女が何を考え何を感じているのかをきちんと理解しようとしました。その結果こそが今の彼女そのものなんです。


たとえ猫であっても蔑ろにしない。自分が蔑ろにされてこなかったから誰かを蔑ろにするという感覚が彼女にはないんです。


ウルもティーさんもガーもオウもフカもそういうミコナに触れてハカセに触れてルリアの魂に触れて大変な影響を受けてきたんでしょうね 。だから今のウルがいてティーさんがいてガーがいてオウがいてフカがいる。ちゃんとそのことを分かっているのが大事なんでしょう。


『生まれた時にもうどんな人になるかは決まってる』


そんなことを言う人もいますけど、それが嘘だというのは分かりきっていますよね。もしそれが本当なら、どんな親の下でも、どんな環境でも、どんな人になるか決まってるんですから、親が努力をする必要はまったくないんです。


いいえ、それどころか親なんていなくても構わない。だってそうでしょう? 生まれた時に決まってるんですから。


『生まれた時にもう決まっている人間もいるだけだ』


と言う人もいるかもしれませんけどだったらなおさらそういう可能性もあると分かっていて子供を生むと決めたのは親ですよね? 自分の人生のうちで何十年もの時間をかけて子供を育てていくのにどうしてそんなにリスクしかないことをするんですか?


だけどルリアもハカセもそうじゃないことが分かっていたからミコナに来てもらったんです。


ルリアもハカセもミコナが生まれつきどんな人になるかなんて決まってないと分かっていました。だからこそ彼女のためにたくさんたくさん努力したんです。生まれつき決まっているのなら努力なんかする必要ないでしょう?


だけどそうじゃないことが分かっていれば当然努力もします。そしてそのためにどんな努力をすればいいのかを二人は知っていました。


それこそが、


『相手を自分とは違う人だとして接する』


ということなんです。相手は自分とは違う人なんだからなんでも自分の思い通りにはなりません。自分の思い通りにならないことが普通なんですから思い通りにならないことに苛立っても仕方ありません。


苛立つのは自分の思い通りにしようとして、でも思い通りにならないからなんですよね?


だけど苛立ったからって上手くいくわけじゃありませんよね?



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