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何やってんだ?

だけどどうしていいのか困っていたミコナに、


「何やってんだ?」


と声が掛けられました。フカでした。


そして、フカが現れた途端に猫のルリアの気配が変わります。それまで完全に逃げようとしていたのが逆に獲物を狙う目になったんです。そんな中でミコナが、


「フカ、よかった。ルリアが逃げちゃいそうだったからどうすればいいかと思って」


その説明だけで全てを察したフカが、


「任せろ。てか、そのためにオレは来たんだ」


言いながらスッと近付いていくと、猫のルリアが、


「ニャッ!」


と声を上げながらフカに飛びついたんです。だけどそこはフカも心得たもので絶妙にギリギリ届かない高さを維持しててそのまま閉まりかけていたドアを開けました。


瞬間、猫のルリアはドアの隙間をすり抜けて部屋の中に入ってしまいます。


ドアが開いたんなら<フカ>よりも<安心できる場所>ということだったんでしょうね。


猫のルリアが部屋に入ったのを確認して、フカはドアをしっかりと閉めました。その上でミコナに向き直り、


「カリナが、ドアをちゃんと閉めてなかったかもってことだったからオレが確かめに来たんだ」


口にしました。それに対してミコナもホッとした様子で、


「よかったあ、ありがとう」


言いながら小走りで去って行きます。


「トイレえ~!」


の言葉に、


「ああ……」


フカも察しました。


「まったく。お人よしなやつだ」


ミコナがトイレを我慢してまで猫のルリアを怖がらせないようになんとかしようとしていたのを、そんな風に言いながらも、その顔はどこか笑顔でした。


彼女が気遣いというものをできる子に育ってくれてることにフカとしても嬉しさが隠せないのでしょう。ルリアの魂が分離したことで以前に比べると幼い感じになったフカですけど、逆に、それだからこそルリアの魂の影響が抜けて、フカ自身の本質が表に出てきているのかもしれませんね。


「ごめんなさい。私がちゃんとドアを閉めていなかったから」


庭掃除を終えて戻ってきたカリナがミコナに謝ります。


「ううん、大丈夫。私も平気だから」 


ミコナも手をひらひらと振って応えます。そこにルリアが、


「猫のルリアにはちゃんとマイクロチップとかをつけてあるからもし迷子になったとしてもすぐに探せるんだけど、それとは別に外に出ちゃったら事故とかの可能性もあるからね。それで言うとミコナの気遣いは正解だったよ。私からもありがとう」


ここでミコナの努力を嗤うようなことをしたら、


『誰かを気遣ったら嗤われる』


と彼女が感じてしまうかもしれません。そんなことになったら悲しいじゃないですか。せっかくの気遣いを嗤ったりしててそれでどうして気遣いができる人に育ってくれると思えるんですか。


ルリアもハカセもちゃんとそれを分かってる人だからミコナも気遣いができる子に育ってくれてるんですね。



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