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ミコナの母です

そんなこともありつつ、順番がきたのでミコナとハカセとルリアで教室に入ります。


「本日はお忙しい中よくお越しくださいました」


担任の先生がそうやって丁寧に出迎えてくれます。


「どうぞおかけください」


促されてハカセとミコナは席に着きました。そして、


「それでは早速、学校でのミコナさんの様子ですが、学習に対する姿勢も真面目で、同級生との関係も良好だと思います。担任の目からは概ね問題なく過ごせてらっしゃるように見えますがご家族からは何か気になる点などはありますでしょうか?」


問われてハカセは、


「いえ、自宅でも穏やかに過ごしており、これといって心配な点はないと思います。お友達もよく家に遊びに来ていますし」


と応えました。担任は頷きながら視線を移し、


「では、お母さんからは何かお気付きになった点などはございますでしょうか?」


すごく当たり前のようにそう問い掛けてきます。ルリアが母親であることをもう理解しているんです。


『お母さん』


そう呼ばれてルリアはすごく嬉しそうでした。もうそれなりに知られた存在になってて教師もみんなミコナの母親だってことも分かっています。


それはなによりルリア自身が朗らかで明晰だったからというのもあるでしょう。おかげで印象も良かった。かぷせるあにまるに対する印象を良くするために気を付けていたのもあったんですね。


だってハカセが作ったかぷせるあにまるですから。それをルリアが印象を悪くしてちゃダメですよね。


担任の教師とも家庭訪問の時にすでに顔を合わせていて挨拶は済ませていました。さすがに最初に顔を合わせた時には驚いた顔をしてましたけど、


「初めまして。ミコナの母です」


とにこやかに接してもらえて緊張はすぐにほぐれたようです。結局そういう積み重ねがとても大事なんでしょうね。誰かから信頼されるというのは。


ミコナのことについては、入学当初から、母親を亡くしてはいるけどとても穏やかで朗らかな子と知られてて、それはハカセが穏やかな人で、そしてミコナとしっかりと向き合っているからだというのは分かっていたんです。


そこにかぷせるあにまるになった母親が戻ってきたことがどんな影響を与えるのかという意味で今では<要観察>とされていました。なにしろそれまでの依代とはまったく違うものですから前例もありませんし。そういう意味では注目も集めてますね。


実は他にもかぷせるあにまるを家に迎えた生徒はいて、そちらも注意深く見守られています。どういう影響があるのかはそれぞれまったく違いますから。


『かぷせるあにまるを迎えた』


という意味では確かに同じですけどそれぞれの事情や背景によっても一概に決まった影響があるとは限らないですし。



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