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本当にすげえ大きいよな

拙くてもしっかりと見ながら毛虫の絵を描いていくタムテルを見守りながらフカは、


『頑張ってるじゃねーか。よくここまでなれたよな』


これまでずっと見守ってきたからこその想いでした。そしてフカ自身も、タムテルを見守ってきたからたくさんのことを学んだのでしょうね。フカとタムテルはお互いに影響を与え合いながらお互いに育ってきたんです。


日が暮れ始めたところで、


「そろそろ時間じゃねーか?」


フカが声をかけると、


「うん、もう少し」


タムテルが応えて、そこから五分ほどで、


「できた!」


声を上げました。そしてノートをカバンに入れて立ち上がって、


「帰ろうか」


自分から言うことができたんです。他の人にはまだ上手く話し掛けられないけど、フカにはもう平気です。


『それが普通だ』


なんて言う人もいるでしょう。だけどそれを言う人だって自分にできないことを『できるのが普通だ』と言われたら納得できますか?


タムテルを家まで送り届けてからフカも自分の家に向かいます。ふと空を見上げると一番星がきらめいています。それを見ながらフカは思うんです。


『オレ達はどこから来てどこに行こうとしてるんだろうな……』


人間がよく考えるそんなことをかぷせるあにまるであるフカも考えてしまいました。だけど人間は人間から生まれます。ルリアはかぷせるあにまるですけど元々は人間だからどこから来たのか分かります。


この宇宙で生じた事象はすべからくこの宇宙そのものに刻まれて情報として残るんだそうです。そこにはもちろん人間としての情報のすべても刻まれます。<魂>と呼ばれるものの正体もそれだと言われています。その情報にアクセスすることができれば亡くなった人とも話ができてしまうんです。


この世界ではかつてから当然の現象としてそこに繋がるようになっていました。


ただこの場合『帰ってきた人は本当に元の人と同じなのか?』という疑問もあって、それについては長い間、議論も続けられていますけど、未だに結論には至っていません。実際に結論に至ることはないのかもしれませんが。


ただ少なくともその場合は元になった人間の情報が依代を通じてアクセスできるようになると考えることはできますけど、じゃあ、元になった人間がいるわけじゃないフカ達はどうなるんでしょう?


ひょっとしたらフカ達にも元になった人間の情報はあってそれがフカ達を通して現れているのでしょうか。


分かりません。分からないからフカは不思議だと感じているんですね。だけどこの世の不思議なことは決してなくなることはないんでしょう。


『なんか、本当にすげえ大きいよな。この世ってやつはよ』


フカはしみじみそんなこと思います。


そのフカを見守るように一番星は瞬いていたのでした。



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