小学六年生とは思えない振る舞い
そうして、ティーさんも見た庭に面したテラスで、お茶にします。
するとまず大叔母様が、
「私とセイラのために尽力していただきましたことに、改めて心より感謝いたします」
丁寧に深く頭を下げてくれました。ここに実際に大叔母様の依代となったかぷせるあにまるを作ったハカセはいませんけど、改めて謝礼したかったのです。
「おかげさまで私の積年の心残りを晴らすことができました。私の姉、セイラの祖母と語り合いたいことがあったのも、果たすことができました。ただ、私の身勝手な心残りのためにセイラにも苦労を掛けてしまった。この子の人生を狂わせてしまったのではないかと、本当に苦しかった」
そんな大叔母様に、
「いいえ、大叔母様。私は何もつらいとは思っていません。むしろ大叔母様と一緒にいられたことで多くを学べたのは、私にとっては代えがたい宝です」
セイラはやはり小学六年生とは思えない振る舞いを見せたのでした。
セイラと大叔母樣のやり取りを見て、ルリアは目を細めます。自分もかぷせるあにまるとしてミコナやハカセと再会できたことにとても感謝していたことで気持ちが察せられてしまったからですね。そして、
「皆様のお役に立てたのでしたら、本当に幸いです」
と改めて頭を下げました。それに倣ってミコナもウルもティーさんもガーも頭を下げます。そんなルリア達に大叔母樣も、
「これはこれはご丁寧に」
再び頭を下げて。
そこにお手伝いさんがお茶を持って来てくれたことで、
「ああ、お茶が来ましたね」
お互いに頭を下げ合うのが止まりました。そうしてお茶の用意がされて、みんなでよばれます。
「ミコナさんはお砂糖は?」
セイラに聞かれて、遠慮することなく、
「お願いします」
笑顔で言えました。するとお手伝いさんがお砂糖を、まずは一匙入れて、続いて二匙入れたところで、
「ありがとうございます!」
と声を上げたので、お手伝いさんも手を止めたのでした。
「あ、美味しい!」
ミコナはお茶を一口含んでそう声を上げます。その反応に、大叔母樣もにっこりと。
「お口に合って嬉しいわ」
それからルリアもウルもティーさんもガーもお茶を飲んで。ガーは砂糖を三杯入れたけれど、ルリアとウルとティーさんはそのままでした。そうしてお茶を堪能して、ルリアと大叔母様がいろいろとかぷせるあにまるになってから感じたこととかを話し合って、その上で、
「いよいよ、かぷせるあにまるの量産化と販売が始まります。すでに十カ国での販売も決まりました。大変な市場となるでしょう。私達も本腰を入れて臨みますので、どうぞ見守っていてください」
大叔母様が再度頭を下げます。
「もしかすると世界そのものが大きく変わるかもしれませんね。こうして帰ってきた人達が自らの意思で動けるようになるんですから」
「はい。私どももそれを念頭に置き、これからについて責任を負っていかねばと思っています」




