Prologue:世界エネルギー革命
2034年、世界中で脱炭素・脱化石燃料が叫ばれる中、日本の大阪で行われた万博において3つの革命的な技術が発表される。
1.超小型核融合発電
(Compact Nuclear Power Generator)
2.E-fuel
(空気中のCO2とH2を混ぜ合わせる事によって出来る合成燃料)
3.超大容量長距離無線送電システム
(High capacitance & Long Distance Wireless Power Transfer)
今まで悪役とされていた、化石燃料の消費の完全0化、更には、地球上でのエネルギー収支比を完全プラスにさせる事に成功したこれらの新技術は、それぞれの頭文字を取って「CNEHTX」と呼ばれ、環境問題の完全解決を意味していた。
無論、これらの技術は世界中のモータースポーツにおいても多大な影響を与えていた。
E-Fuel(空気中のCO2とH2を混ぜ合わせる事によって出来る合成燃料)とサーキットに設置された超小型核融合発電所、更には超大容量長距離無線送電システムを使用したモータとエンジンのハイブリッドシステムを動力としたフォーミュラマシン(NEXTマシン)の誕生である。
この新規格のマシンによるレースは、「CNETHX」の誕生の翌々年から開始され「NEXT Race」と呼ばれる事となる。
この「NEXT Race」誕生から5年目、9チーム18台で争われていたレースに、新たに新興チーム「武戦レーシング」が参戦を表明する。ドライバーは元ゲーマーの少女。武戦レーシングの開発したAI(A.I.)を使用して最終戦で辛くもP1(1位)を取ることに成功する。
目下、次の目標はドライバーズタイトル。この新興チームは目標を達成する事が出来るのだろうか?