表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕は今じゃこ天という名前で生きています。  作者: かねおりん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

31/50

禁じられた遊び

僕たちは変化が嫌いです。


でも、僕もすーちゃんも人間の都合で沢山の変化を経験してきました。


新しいおうちは気に入っています。


匂いもだいぶ僕とすーちゃんで安心するようにつけています。


それなのに、オカシャンは匂い消しのための加湿器を部屋中にむんむんに炊きます。


僕たちやオカシャンたちの身体に害のないものらしいですがオトシャンは嫌がっています。


僕たちも僕たちの匂いが減る掃除機すら嫌いなのにもっと減るので臭い付けに忙しいです。


そんな中、また年越しがやってきてあまり動かなくなったオカシャンも少しだけ動くようになったのです。


沢山の料理を二人で作りテーブルいっぱいに並べては、作り、並べては作り。


どうしたというのでしょう?


そしてしばらくすると、大きな音が鳴り、オトシャンが出て行きました。


すーちゃんはこたつの中です。


オカシャンは並べた料理の他に食器類を沢山用意しています。


今日のメインディッシュはオトシャンが作ったチキンのクリーム煮だそうです。


僕はチキンが好きです。でも、ささみはストルバイトができるからあまりもらえません。


今日もチキンは貰えないでしょう。


そのほかはオカシャンが作るサラダや、チョコパイ、明太子ディップとオカシャンの知り合いの作った大きなパンなどが用意されています。


どれも僕は食べる事ができないでしょう。


しばらくすると、オトシャンと一緒に沢山のお客さんたちがやってきました。


すーちゃんは察しましたが、こたつに隠れたまま固まっています。


「あたしはいないわよ・・・。」


僕はお客さんが嫌いではありません。


遊んでくれるだけのお客さんもいれば、とろとろの舌の止まらないやつをくれるお客さんもいます。


それにしても、この騒動で僕を囲む会も来なくなっている中、来たとしても一人ずつくらいしか来ないお客さんがこんなに一気にくるなんてどうしたことでしょう?


実はこのお客さんたちはいつもなら逆の立場で、オカシャンにとっては育ての親のような長い付き合いの第3の親と呼んでいる


オトシャンとオカシャンがよく呑みに行っているお店の方々らしいのです。


世の中が未知のウイルスにさらされて営業停止してしまっているなか、オカシャンはお店が休業するたびにストックというシステムでそのお店を少しでも守りたくて前払いをしていました。


オカシャンは「お金で解決できることは何よりも簡単なことだ」と昔誰かに教わって教訓にしているのです。


オカシャンには第一の親、第二の親、第三の親、第四の親が居ます。


それ以外にも僕の知らない息子たちがいるのです。


今日はそんな息子の一人が来ていました。


お客さんたちは、お店が開けない時期にまたなってしまって、オトシャンとオカシャンが新しい家を買ったお祝いに来てくれたそうです。


本来ならば「禁じられた遊び」そう集ってはいけないけど、集うホームパーティなのです。


オカシャンは久しぶりに笑顔が少し見えました。


オカシャンが相当信頼している仲間なのでしょうか。


すーちゃんは珍しくいつまでもこたつに隠れているわけにもいかないのもあり、恐る恐る出てきてはゆっくりと逃げて行きます。


時折、遠くから様子を見に来ますがすぐに逃げます。


全く社交性がないんですよね。


接客は僕の得意分野です!


「あの、とろとろの舌の止まらないやつをください」


お客さんはとろとろの舌の止まらないやつをくれようとしたのですが・・・


僕は食べる事が出来ませんでした。


食欲の権化であるこの僕がですよ!


実は、オトシャンやオカシャンはつけないのですが、お客さんの手首にとても匂いの強いものが塗ってあるようで


とろとろの舌の止まらないやつの美味しい匂いよりそっちの匂いの方が強くて危険な香りだったので遠慮しました。


改めてオカシャンから貰いなおして僕のお仕事は終了です。


寝室でのんびりしていると、オカシャン曰く義理の長男である大きな人が僕の傍に居てずっと僕を見ています。


手を出すわけでもなく、おやつをくれるわけでもない。


でも紐を振って遊んでくれます。


そして、「かわいいねぇ」とひたすら話しかけてきます。


かわいいねぇはオカシャンが僕を無理やり抱っこする時に使われがちなセリフなので警戒しましたが、彼はどうやら抱っこはしないようでした。


いつものお友達とはちょっと違いますね。


いつものお友達は何度頼んでも紐を振ってくれません。


いつものお友達は独特な誘い方をして、かくれんぼをさせられます。


この義理の長男、僕の事が相当好きなようですね。


オトシャンたちは夜遅く日付が変わるころまでカードゲームをしたり、お酒を飲んだりして賑やかに過ごして、解散となりました。


名残惜しいけど、また来てくれるんでしょう。


お客さんが帰った後はオカシャンはまた元通り・・・。


オカシャンは人に心配をかけないための嘘の笑顔が上手です。


どんなことでも、包み隠さず笑いながら話すのに顔だけは嘘つきなのです。


でも、オトシャンと僕とすーちゃんしか居ない時のオカシャンは表情豊かです。


オトシャンへの怒りを露わにする時には相当なダークなオーラを纏っています。


オトシャン毎度なにしてるんですか。


そんなオカシャンの僕たちへの教育方針は「社会進出させない代わりに叱らず怒らずすべてを受け入れ甘やかす」なのです。


人間の子供は社会に出て行かせないと、将来親の方が先に人生を卒業していくことが多いので、悪いことをしたらちゃんと話を聞いて、された側だったらどんな気持ちかなどを聞いて、


自分でやったことの重大さを相手の立場になって考えるよう具体案を出して話し、お相手に一緒に行って謝罪まできっとするでしょう。


オカシャンには義理の長男・次男が居るようですがあくまでもオカシャンが勝手にそう言っているだけです。


オカシャンにとっては大切な家族のような仲間たちをだいたいそう言っているのでした。


オカシャンの本当の子供たちはお腹に宿ることはあっても、産まれてくる事はありませんでした。


オカシャンはその都度自分を責め、薬などで体調を整えたりしながらチャンスを狙っていました。


この世間を騒がせている原因が世界で広まる前までオカシャンは毎月病院に行っていましたが、


その病院すらも遠慮して行かなくなりました。


少しでもこれから産まれてくる命を宿らせている人たちに、迷惑をかけたくないというのがオカシャンの遠慮の理由でした。


オカシャンは可能性が低いことを自分で分かっていたからだと思います。


本来なら遠慮なくお薬も続けた方が良かったのに、心が疲れて行く途中でもあったのでやめてしまったのだと思います。


何より未知のウイルスと言われているものがまだどんな影響を及ぼすのか世界中の誰もが分からないままだったのが、


働けなくとも仕事上のオカシャンのプロ意識に大きく影響したのだと思います。


元気をほんの少しだけ、仲間から貰ったオカシャンはまだ依然として動き出す気配はありませんが、


ちょっとずつ目の色が変わってきました。


そう、戦闘民族の顔です。


すーちゃんが僕を見た時のようなあの目にそっくりになってきました。


動作こそ動き出しませんが、どうやらオカシャンの頭脳はフル回転しているようです。


こうして新しい年が始まりを迎え、すっかりオトシャンとオカシャンがずっと居ることに慣れてあげた僕とすーちゃんは、ソーシャルディスタンスを守って生活することにしました。


ちょっとだけ変わった生活にこれと言って文句もなくなりました。


(以前からの文句は変わらず言い続けました)


なぜ、僕らの病院は遠慮せず連れて行くのですか!


僕らの世界では僕ら専門の脅威のウイルスがあって、今世間を騒がせているものと名前は同じなのですが致死率がなんと100%なのだそうで。


僕もすーちゃんも今年も三種混合ワクチンをおとなしく?受け、匂い消しの加湿器も甘んじて許し、家族みんなで流行りに乗らないようにと気を付けながら頑張っていこうと思います!


すーちゃんも5歳になって僕も6歳になって立派な大人の仲間入りです。


そういえば、僕もすーちゃんも仲が悪いからではなく、子供というのをどう作るのか知りません。


二人とも小さなころにいつの間にか大切なものを失っていたなんて気にもしませんでした。


さて、新年僕たちには、オトシャンとオカシャンには何が巻き起こるのでしょうか・・・。


乞うご期待!

世間がコロナ禍で大変な中,

外で飲み会をする人たちも多く見かけられましたね。


自粛生活は本当に人生から楽しみを大きく奪われたそんな感じでしたね。


特に学生の皆様にはアオハルが出来ず苦しかったと思います。


だいたいの大人は社会に出てもしばらくはしっかりと遊ぶので皆様も学生時代にアオハルできなかった分楽しく遊んでしまってくださいね。


人生を楽しく過ごすためにお金を稼ぐため働いているのですから遊ぶことは大事ですよ。


それでも自粛の時には読み物が本当にありがたいなと感じてわたくしも沢山の漫画に助けられました。


拙いこの小説も寝る前のひと時や、トイレのお供に是非ご利用ください。


ブックマークとご感想どうぞよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ