83.ハクが好き
間近でキョトンとした顔をしながら、裸で見上げて来るハクにちょっとドキドキしながらも、
「だから、知らないって!」
先程と同じ2回目となる言葉を返した。
1回目、知らないと絵里が答えたら、ハクは無言でさっきの顔を向けてきて、2回目は……
「お主、バカじゃろ?」
馬鹿なの?なんて顔しながらハクは続けて、
「あんなに怒らせて、知らんはないぞ?早く、仲直りするのじゃ」
珍しく真面目な顔で絵里を諭すハク。
けれど、絵里は半ば諦めている。流石にあれは時間でしか解決出来ない。取り敢えず3日、ゴロゴロしよう。
「ハクもっとくっ付いて……寝よ」
「お、おい。じゃからお主、なんでそうなる?」
「ハクだけずるいニャー。私も混ぜるニャー」
ハクと絵里のイチャイチャにマーラも混ざり、ベットをギシギシ言わせながら絡み合う。
「ハク……」
「あっ♡や、やめ……」
「すぐにエロい声を出すのは誰ニャ?お仕置しないとニャ」
「そ、そこは……んっ♡2人で舐めるな、お願いじゃ」
体を少し痙攣させ布団を握る、色々な物を我慢しているハク。そんなハクの耳元で、
「大好き。大好きだよ、ハク」
「えっ?急に、なんでじゃ?我はその……」
「ハクが私に好きって言って、キスしてくれたら仲直りしようかな?」
焦るハク相手そんな要求を出して、絵里とマーラは舐め続ける。首筋やらおっぱいやら、お腹。どれもハクの体が跳ねる。
「本当に……仲直りするんっ♡……じゃ、な?」
「うん。もちろん」
絵里の返事を聞いて、ハクは腕を伸ばすと絵里の頭に手を回し、グイッと寄せると
「我も……好きじゃぞ」
視線を逸らせながら火照ったエロい顔でそう言って、ハクは絵里の唇にキスを……
「主様。そのさっきは……」
ハクの動きがピタッと止まり、急に顔色が悪くなる。
ネヒィアの声は途中で止まり、続きが聞こえて来ない。
なんで今戻って来たのか……タイミングのいいネヒィアらしくないネヒィアを、絵里は見ることなく、ハクと顔を合わせて見つめ合う。
今日は来ないと思ったのに……すごくいい所だったのに……
「随分と楽しそうね?」
冷たく、感情の籠っていないエナの声。どうやら2人は戻って来たらしい。
エナの声を聞いて、ハクは目だけでどうにかしろと訴える。
ネヒィアとエナには確かに謝らないといけないが、でも……謝ってどうなるんだろう?
絵里は取り敢えず、ハクから顔を離しハクに馬乗りになる。
そして、絵里は、
「今までで1番楽しい時間だったのに……あーあ、楽しいって分かってんなら、邪魔しないで欲しいな」
自分でも分かるほどに口調が昔になり、目を見開いてエナを睨んだ絵里は、
「エナは1人で行動出来ないの?」
今度はネヒィアではなくエナなのか、腹が立つ笑顔を浮かべて鼻で笑った。
面白い、続きが読みたい、そう思った方ぜひブックマークそれと、
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