表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

82/201

82.性格の縮み

 

「そう……なら、やめよっか」


 絵里が想像していたネヒィアとは全くかけ離れた、驚く程に落ち着いたネヒィアが絵里の瞳を覗く。


 ハクも少しだけ安心したのか体から力が抜け、絵里に寄りかかる。


 ただ、エナだけは怒ったままで絵里を睨む。


「いくら絵里ちゃんでも、許さない事はあるわ。いい加減にしなさい」


 視線と声が絵里を貫きゾッとする。恐怖が絵里を支配して力が抜ける。


 鼓動が速くなり、大きくなる。息がつまり、動けない。


 きっとハクがいなければ、恐怖のあまりわなわな震えて、漏らしていた事だろう。


「エナ。何に怒っているの?」


 ハクを抱きしめ直し一呼吸置くと、絵里は震える声を抑えて、首を傾げる。


 流石にやり過ぎているのは自分でも分かっている。本当はすぐにでも謝りたいが……自然と口から出る言葉は、相手の癪に障る言葉ばかり。


「関係ないじゃん?エナはさ」


「いいえ、関係あるわ。私の妹を、傷付けないで頂戴」


「えっ、ネヒィア傷付いちゃった?大丈夫?」


 絵里のわざとらしい態度をネヒィアは無視して、エナを見ると、表情を変えずに真顔で


「ありがと、お姉ちゃん」


 お礼を言って、再び絵里に視線を戻すと


「また、明日。主様」


 それだけ言うと、スタスタと歩いて部屋から出て行ってしまう。それを慌ててエナが追い、2人は部屋から姿を消す。


 それから数秒して、絵里はハクを抱いたまま力なくベットに横になる。


「あー、どうしよう。怒らせちゃった」


「わざとなのに、何言ってるニャ?」


 ずっと黙って布団に隠れていたマーラが、呆れながらそう言う。


「絵里ちゃん。流石にダメニャ。髪を切ったかと思えば、キャラ変かニャ?長い方が良かったニャ」


 そんなマーラの言葉に、そう言えばショートってそんなはずない。絵里は嘘だろうと思い自分の髪を触ると、


「本当にショートになってる。髪、切ってないのに……」


 ポツリと出た絵里の言葉を聞いて、さっきまで微動だにしていなかったハクが、少しだけ納得したように一つ頷くと、絵里の耳元で喋り出す。


  「そうか、お主。性格も若くなったんじゃな。体も小さく若くなったが、まさか性格までとは……」


 少し心配そうに絵里を見て……何を思ったのかハクは、ころっと話を変えた。


「それで、どうするんじゃ?お主。ネヒィアと姉様を」

面白い、続きが読みたい、そう思った方ぜひブックマークそれと、

☆☆☆☆☆

↓↓↓

★★★★★

広告下の星を押してポイントを!ついでにいいね!と思ったらいいね!ボタンをポチッと!

よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ