61.ニャ
地面に落ちたマーラの血を中心に、真っ赤な魔法陣が小さく展開され、そこから光の粒子が少しずつ形を作っていく。
「この国、知ってるかニャ?」
そうして、マーラの声と共に浮かびか上がったのは、あるひとつの国。その国を指さして、
「この国に行って、頼まれ事をして欲しいニャー。もちろん、報酬はあげるニャー」
そう言ってマーラは、やってくれるよな?みたいな視線でネヒィアとエナを見る。
だが、ネヒィアとエナはそんな事は気にせず2人目を合わせてから、ネヒィアがこくりと可愛く首をかげて
「ここは……カターニャ?」
ニャ……ネヒィアがニャって言った。可愛い。もしかして、マーラの口調がうつった?エナにも言わせたい。
絵里がそんな馬鹿な事を考えて、エナの肩をとんとん、と叩く。それにエナが振り向き、反応してくれる。
「どうしたの、絵里ちゃん?」
エナのそう気にかけてくれる言葉に、絵里は甘えて笑みを浮かべながら、
「ねぇ、ネヒィアはさっきなんて言ったの?」
100パーセント、確実に分かっていることを聞く。
だが、そんな事知りもしないエナは
「ああ、カターニャ、ね」
おっ、エナも言った。可愛いなー。けど、
「もう1回」
「え?えーと、カターニャ」
「もう1回」
「やめるニャ」
ニャはニャでも別のニャが少しため息混じりに、
「絵里ちゃんは時々、変な事を好きになるニャー」
そう絵里に言い聞かせるように、そんな事を言う。
それにちょっとかちん、と来た絵里が
「だから、何?」
ちょっとばかし低い声で、怒った声を出す。
絵里にとってはちょっと、でも周りにとってみれば、全然ちょっとではなく結構マジ。
だから、
「べ、別にそういうつもりじゃないニャー。謝るニャー」
マーラが少し焦った声を出して謝る。
まあ、好きな物を変と言われたら、誰だって少しは怒るものである。
特に、エナとネヒィアなんか、全然変じゃないし。
まだ少し、絵里から怒ったオーラが出ているが……
「それで、どうするニャ?頼まれてくれるかニャ?」
マーラは見て見ぬふりをした。まあ、すぐに機嫌を取り戻すと、そう思ったのだ。だからついでに、
「頼む前に、何をして欲しいか言うべきじゃないの?カターニャで何をすればいいの?」
エナも絵里には触れず、マーラに問い返す。
でも、ネヒィアだけは静かにじっと絵里を見つめていて……
マーラはなおも見て見ぬふりを続け、その問いに意地の悪い笑みを浮かべて、
「行ってからのお楽しみ、ニャ。でも、報酬は先払いニャ。なんでも1つ、言うことを聞いてあげるニャ」
そんなマーラの言葉に目を見開き驚いたエナが、一瞬遅れて口を開こうとした時、
ネヒィアが唐突に、
「主様!主様!元気出すニャ!」
とびっきりの笑顔と、めちゃくちゃ可愛い声でそんな事を言って、ぎゅっと絵里を抱きし締める。
絵里も絵里で、ネヒィアを抱き撫でる。
そんな二人に今度はマーラが不機嫌になって、
「イチャイチャするな、ニャー」
そうネヒィアと絵里に言うが、ネヒィアは無視して、少し睨みながら
「お願い先払いなら、まず私のお願いを100個叶えて」
皆が一度は思った事がある願いを、口にした。
日曜日分。火曜と水曜も投稿するよ。
課題がやばい。
最近全然土日投稿してない。
暑い。
皆さんいかがお過ごしですか?作者は、死にかけております。
休みが欲しいな……
面白い、続きが読みたい、そう思った方ぜひブックマークそれと、
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